自身がアート作品になった男の数奇な運命を描く『皮膚を売った男』の本編映像が解禁された。

難民のサムは、大金と自由を手に入れる代わりに現代アートの巨匠からあるオファーを受ける。それは背中にタトゥーを施し彼自身が“アート作品”になることだった。美術館に展示され、世界を自由に行き来できるようになったサムは国境を越え離れ離れになっていた恋人に会いに行くのだが…。本作は矛盾に満ちた世界の在り様をユーモアを交えて描く。本作は、第77回ヴェネチア国際映画祭のオリゾンティ部門でプレミア上映が行われ、主演のヤヤ・マヘイニが男優賞を受賞。日本でも第33回東京国際映画祭で上映された。ほかにモニカ・ベルッチ、ケーン・デ・ボーウらが脇を固める。

薄暗い部屋でお酒を片手に話すのは主人公サム<ファウスト>と世界的芸術家のジェフリー<悪魔>だ。「ベルギー出身で、アメリカ人でもある」と語るジェフリーに対し、身分の違いを痛感したサムは「恵まれた側の人間か」と皮肉を口にする。さらに続けて「ガールフレンドがベルギーに」と少し悲しい表情を浮かべ、ビザが取得できないことから離れ離れになってしまったガールフレンドのアビールのことを話し始める。会えない理由をしつこく聞かれ頭に血が上ったサムは「無理なんだよ!あんたには可能でもね」と強く当たる。

そんな怒れるサムに対しジェフリーは「必要なのは空飛ぶじゅうたんだ。私があげよう」と救いの言葉を投げかける。その意味の分からない言葉に「なぜだ?ランプの魔人なのか?」と嘲笑うサムだが、その言葉こそサムの運命を180度変える悪魔の囁きだったー。「僕の魂が欲しい?」と悪魔との等価交換を覚悟したサムに対し、ジェフリーは「背中が欲しい」と射るような眼差しで契約の全貌を明かした。自由に動ける空飛ぶじゅうたんの代わりに、悪魔に背中を受け渡したサムの運命やいかに―。その先に待ち受けるのは幸せか?それとも不幸か。

本編映像

『皮膚を売った男』は2021年11月12日(金)よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で公開!
監督:カウテール・ベン・ハニア
出演:ヤヤ・マヘイニ、ディア・リアン、ケーン・デ・ボーウ、モニカ・ベルッチ、ヴィム・デルボア
配給:クロックワークス
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