笑いと感動の〈歴史発見〉エンタテインメント『大河への道』が2022年5月20日(金)に公開されることが決定した。

時は現代。千葉県香取市では地元を盛り上げるために、郷土の偉人「伊能忠敬」を主役にした大河ドラマの開発が進むが、驚くべき新事実が発見される。それは1821年に史上初の日本地図を作ったのは、あの伊能忠敬ではなかった、ということ。では一体、初の日本地図は誰が、どのように作ったのか。舞台は一転、200年前の江戸時代へと遡る。そこには、歴史に埋もれてしまった、涙なしには語れない秘密の物語が隠されていた−。

とある“大河ドラマ”の開発チームが発見してしまった、200年前の驚きの秘密とは?笑って泣けて、そして日本史の常識をもひっくり返す〈歴史発見〉エンタテインメントが誕生する。主演は『記憶にございません』(19)の大ヒットが記憶に新しい中井貴一。コメディ、サスペンス、ラブストーリー、時代劇と、幅広いジャンルにおいて一線で活躍し続け、国民的俳優として愛されてきた。共演には、『デスノート』シリーズ(06~)のL役や『聖の青春』(16)など、作品ごとに鮮烈な表現で観るものを魅了し続ける松山ケンイチ。中井貴一とは大河ドラマ「平清盛」以来の共演となる。そして、『ファーストラブ』(21)、『キネマの神様』(21)など、人気、実力ともに日本映画界に欠かせない存在となった女優、北川景子。中井貴一とは初共演となる。

原作は、立川志の輔の創作落語「伊能忠敬物語―大河への道―」。その画期的な“伊能忠敬が出てこない伊能忠敬物語”は、2011年の初演以来、「落語を超えた究極の話芸」と評され再演を繰り返す、最もチケットが取れない演目の一つである。本作は主演をつとめる中井貴一が原作となる落語を観劇し、感動のあまり自ら立川志の輔に映画化の直談判をしたことから始まった。

映画『大河への道』は、前途多難な大河ドラマ実現を描く現代の喜劇と、200年前の日本地図完成に隠された感動秘話を描く時代ミステリーの2つのドラマが描かれる本作では、その2つの時代の登場人物を、中井貴一、松山ケンイチ、北川景子ら俳優陣が一人二役によって演じる。

中井貴一 コメント

この数年、数少なくなった時代劇を、日本の文化、伝統として残したいと思って参りました。容易ではないことは百も承知。
交通の発達により、海外が近くなり、より海外の影響を受けやすくなった今だからこそ、日本の真の美しさ、日本人としての心の在り方を、もう一度考え直したい。そんな思いでいた時、出会ったのが志の輔さんの落語でした。肩肘張った時代劇を作っても、見て頂ける可能性は低い。でも、この落語を映像化したなら、現代も過去も、喜劇も、悲劇も無理なく、観易く描くことができる。そんな思いから、志の輔さんにご無理を申し上げたのでした。気楽に観れる、時代劇。でも、その中には、我々が教科書で習わなかった、驚くべき真実が…。必死で生きる人間たちの、大いなるロマン。是非、お楽しみになさってください。

松山ケンイチ コメント

貴一さんとは久しぶりにご一緒させて頂きましたが、前の現場でも待ち時間に話をさせて頂いてる間いつも笑っていたのを覚えていました。
今回はその普段笑いながら話していた雰囲気のまま出来たような気がします。
景子さんも久しぶりでしたが、貴一さんの演技で笑いを堪えている表情を見ていて幸せな現場だなと思いました。
僕自身楽しんで遊びつくしたような現場でした。

北川景子 コメント

中井貴一さん主演の時代劇コメディとお聞きして、絶対に面白い作品になると確信しました。
時代劇がどんどん減ってしまっている現在、京都で映画を作れるということはどれほど贅沢なことか。
この作品に参加できとても光栄です。
撮影では中井貴一さんと松山ケンイチさんの掛け合いを見ているだけで何度も吹き出してしまいました!
中井さんとは初めて共演させて頂きましたが、中井さんの懐の広さや温かさを間近で感じ、言葉の選び方や人との接し方、現場での佇まいなど、人間として多くのことを学ばせて頂きました。この映画では「ピラミッド」と同じくらい、どうやったら人間にこんなに凄いことができるのか、という驚きの物語が隠されています。
私も一人二役を、振り切って楽しくやらせていただきました。
時代劇だからとあまり敷居の高さを感じず、是非お気軽に楽しんで頂ければ幸いです。

立川志の輔(原作)コメント

伊能忠敬記念館で見たあまりにも正確な伊能忠敬の日本地図に感動し、これをなんとか落語に、と思い拵えたのがPARCO劇場で上演した「伊能忠敬物語−大河への道−」でした。落語を映画にするのは大変なことだと思いますが、脚本家の方が何度もチャレンジをして、ここまで世界を広げるのかと驚きました。俳優の方々が一人二役で現代と江戸時代を行き来する不思議な設定や斬新な映像表現など、ひょっとすると今までになかったような映画になるかもしれません。世界中が驚くべき伊能忠敬の偉業を、映画を通して感じて頂ければと思います。

ストーリー

現代→1821年〈初の日本地図完成〉→1818年〈伊能忠敬亡くなる〉!?千葉県香取市役所では、観光促進として地元を盛り上げるために、“大河ドラマ”の開発プロジェクトが立ち上がる。主人公は伊能忠敬!そう、あの初めて日本地図を作ったことで有名な、郷土の偉人である。しかし、その脚本作りの最中に、ある驚くべき事実を発見してしまう。なんと伊能忠敬は、地図完成の3年前に亡くなっていたのだ。「伊能忠敬はドラマにならない。地図を完成させてないんだ!」「え、じゃあ、誰が?」舞台は江戸の下町へー。弟子たちに見守られ、伊能忠敬は日本地図の完成を見ることなく亡くなった。動かぬ師を囲んですすり泣く声が響く中、ある人物が意を決し発言する。「では、今しばらく先生には、生きていていただきましょうか…」忠敬の志を継いで地図を完成させるために、弟子たちによる一世一代の隠密作戦が動き出す。そこには、歴史に埋もれた、涙なしには語れない感動のドラマがあった−。

『大河への道』は2022年5月20日(金)より全国で公開!
監督:中西健二
出演:中井貴一、松山ケンイチ、北川景子
配給:松竹
©2022「大河への道」フィルムパートナーズ