美しくも残酷なダークファンタジー『ほんとうのピノッキオ』のメイキング映像が解禁された。

100年以上にわたって世界中で読み継がれるイタリアの児童文学「ピノッキオの冒険」。ディズニー・アニメーションで広く親しまれ、ギレルモ・デル・トロ、ロバート・ゼメキスによる新作も製作進行している。しかし、誰もが思い浮かべるのは“嘘をつくと鼻が伸びる”エピソードであり、この主人公の実像を知る人は少ない。無邪気な操り人形に見せかけて、実は行く先々でトラブルを巻き起こす、“悪童”だということを―。そんな原作の世界観をイタリアの名匠マッテオ・ガローネが美しくも残酷に描く。父親ジェペットの家を飛び出し、おとぎの森の奥深くへと誘われたピノッキオが、数々の世にも奇妙な生き物に遭遇しながら、奇想天外な冒険を繰り広げる。

今回解禁されるのは、撮影時のNGカットを集めたメイキング映像。カタツムリが通った後のヌルヌルでおしゃべりコオロギが滑るシーンに思わず笑ってしまう様子や、妖精とのシーンで垣間見えるピノッキオを演じたフェデリコ・エラピの機転が利いたリアクション、そしてキツネとネコの食事シーンでは机を強く叩き過ぎた結果食べ物が飛び散り、それに驚いたフェデリコ・エラピが思わず椅子から転げ落ちてしまうというハプニングが収められている。

「この物語に登場するネコ、キツネ、カタツムリには“人間性”が備わっているんだ」と語るマッテオ・ガローネ監督は、「少し動物的で、少し人間的」なキャラクターをめざし、過度にCGに依存しない“擬人化したグリーチャー”を生み出した。まさに人が演じているからこそ生まれるNGカットは、奇妙なクリーチャーたちの人間味溢れる一面を見ることができる。ダークファンタジーでありながらも、撮影現場は心温まる笑いで包まれていた。

映画『ほんとうのピノッキオ』は全国で公開中!
監督・共同脚本:マッテオ・ガローネ
出演:ロベルト・ベニーニ、マリーヌ・ヴァクト、フェデリコ・エラピ
配給:ハピネットファントム・スタジオ
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