クリント・イーストウッドが贈る感動のドラマ『クライ・マッチョ』の浮世絵と特別映像が解禁された。

半世紀以上にわたって一線で活躍を続ける名優にして、『許されざる者』『ミリオンダラー・ベイビー』で監督として2度のアカデミー賞に輝くクリント・イーストウッド。監督デビューから50年&40作目となるアニバーサリー作品『クライ・マッチョ』は、彼が監督・主演を兼任する新たなマスターピース。落ちぶれた元カウボーイと少年の旅を通して語られる“人生”とは。喜びや悲しみを背負い、なお人生を歩み続ける、生きる上で必要な[強さ]とは何かを温かく、時にユーモラスに時に切なく語りかける。40年前から検討されていた原作の映画化に、イーストウッドが満を持して向き合った本作は、まさに彼の集大成にして新境地となる。

今回、本作の公開を記念して、『STAR WARS』やロックバンド「KISS」とのコラボレーションで知られる絵師、石川真澄が描いた『クライ・マッチョ』浮世絵が完成、イーストウッドが最新作を語る特別インタビュー&本編映像ともに解禁された。

「欧米銀幕偉人傳(おうべいぎんまくいじんでん)」と題された石川真澄の作品は、イーストウッドが演じた主人公マイクが、眼光鋭く「未来や希望を見据えている」姿が凛々しく描かれている。カウボーイハットのマイクは、共に旅をする少年ラフォ(エドゥアルド・ミネット)の相棒であるニワトリの“マッチョ”を抱えている。背景には、さながらくずし字のように英字で綴られた物語と、舞台となるメキシコの風景が見事に浮世絵様式で描かれている。

幼少期から大好きな俳優であるイーストウッドを描く上で、石川は今回、和のテイストにこだわらず、敢えて映画の世界観のみを意識して描いている。師である六代目歌川豊国の他界後、独学で浮世絵を学びながら新たな道を切り開いた石川は、「イーストウッドは、絵師で言うとまるで北斎だなと思います。歳を重ねるごとに円熟味が増して、決してものづくりの情熱は衰えない。北斎が画狂老人ならイーストウッドはまさに映画狂老人。こんな歳のとり方は僕の憧れです。」とイーストウッドの生き様とその作品が醸しだす滋味に驚嘆したという。

併せて解禁された特別映像の冒頭で「クリントの演じるマイクは 本当に実在する人のようだ」と語るのは、主人公マイクの新たな相棒となるラフォを演じたエドゥアルド・ミネット。落ちぶれた元ロデオスターのマイクは、恩のある元雇い主からメキシコにいる息子(ラフォ)を連れ戻して欲しいと依頼される。犯罪まがいの誘拐の仕事を受けた彼は、孤独に生きるラフォを見つけ出してアメリカ国境への旅を始める。相棒役に大抜擢されたミネットは、「クリントが演じることで経験がにじみ出し リアルな人間らしさが出る」と、映画人としての軌跡がにじみ出すマイクの生き様には、イーストウッドの映画人生が凝縮されているという。

クリント・イーストウッドは、「落ちぶれた主人公が、人生を取り戻すチャンスを得る」物語に魅力を感じた。「役に息を吹き込むときにはやりがいを感じる必要がある」と、年齢を重ねたマイクが、いつくになっても人生はやり直せると体現していることに役者魂を込めた。映画を作り続ける秘訣は、「十分な数の良い作品をつくるという運に恵まれれば 70歳になったときでも映画をつくり続けられるだろう」だと語る。

そして、マッチョな男に憧れるラフォをマイクが諭す本作の最重要シーンとなる本編映像が続く。「あんたはとても強かった マッチョだ 今は何もない」と落ちぶれたマイクを揶揄するラフォに、「そうだ 昔は大した男だったよ でも今は違う だがいいか“マッチョ”は過大評価されてる」、「人は自分をマッチョに見せたがる 力を誇示するために それが何になる。くだらんよ」と一蹴する。もはや自分は強くないことを認めるマイクは、「まるですべての答えを知ってる気になるが 老いとともに無知な自分を知る 気づいたときは手遅れなんだ」と自分を重ねる。

特別映像

『クライ・マッチョ』は全国で公開中!
監督・製作:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド、エドゥアルド・ミネット、ナタリア・トラヴェン、ドワイト・ヨアカム、フェルナンダ・ウレホラ
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