倍賞千恵子主演映画『PLAN 75』の本編映像が解禁された。

本作はオムニバス映画『十年 Ten Years Japan』の一篇『PLAN75』を新たに構築、キャストを一新した早川千絵監督のオリジナル脚本による自身初の長編映画。超高齢化社会に対応すべく75歳以上が自ら生死を選択できる制度<プラン75>が施行され、その制度に大きく翻弄される人々の姿を描いた衝撃作年齢による命の線引きというセンセーショナルなモチーフを打ち出しつつ、細やかな演出で、この世界を懸命に生きる人々を丁寧に描く。主人公・角谷ミチを倍賞千恵子、共演には磯村勇斗、たかお鷹、河合優実らが共演する。

舞台は、75歳以上の高齢者に死を選ぶ権利を認め、支援する制度、通称<プラン75>が施行された近い将来の日本。市役所職員のヒロムは、福祉担当として公園の設備管理や<プラン75>の加入促進の窓口を担当している。ヒロムが笑顔で申し込み受付に対応する本編映像が解禁された。

映像では、<プラン75>のパンフレットをしっかり読み込んできた申込み者に向き合うヒロムが、「すごい勉強されてるんですね!」と感嘆の声を上げる。<プラン75>に関して聞きたいことがたくさんあるという彼女は、申込者に与えられる10万円の支度金の使用用途について尋ねる。「基本的に自由にお使いいただけるお金なので。旅行とか、おいしいものを食べるとか」と提案するヒロムに、「ご褒美みたいなもんね」と嬉しそうに微笑み…。

映像では、この制度が当たり前のものとして根付き、即日申し込みが可能というシンプルな手順で、死が選ばれてしまう様子が映し出されている。ヒロムは死を推奨する制度に笑顔で従事している。早川監督は「ヒロムは自分たちが非人間的なシステムの一端を担っていることに無自覚です。<プラン75>を選択する人のその先に待っていることについて、考えることをやめてしまっているのです。そんな彼がこの物語でどんな気づきを得るのか。それが本作の希望のひとつでもあります」と語っている。

本編映像

『PLAN 75』は2022年6月17日(金)より新宿ピカデリーほか全国で公開!
脚本・監督:早川千絵
出演:倍賞千恵子、磯村勇斗、たかお鷹、河合優実、ステファニー・アリアン、大方斐紗子、串田和美
配給:ハピネットファントム・スタジオ
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