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第35回東京国際映画祭 コンペティション部門出品作品『ファビュラスな人たち』はトランスジェンダーの女性たちが、意に反して男装で埋葬された友人の遺志を叶えようとする様子を描く。

10月24日(月)~11月2日(水)に日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区地区で開催される第35回東京国際映画祭。コンペティション部門は、2022年1月以降に完成した長編映画を対象に、107の国と地域から応募された1,695本の中から、厳正な審査を経た15本の作品が期間中に上映される。

トランスジェンダーの女性たちが青春時代を共に過ごしていたヴィラを舞台に、意に反して男装で埋葬された友人の遺志を叶えようと奮闘する。彼女たちは友人の遺志を叶えることができるのか―。

本作はロベルタ・トッレ監督が出演者である、ポルポラ・マルカシャーノが70年代のトランスジェンダーについて書いた本をきっかけに映画の構想をしたという。本作は回想、現在、インタビューをしているようなシーンなど様々な形で撮り分けており、回想シーンではスーパー8mmカメラで撮影し映像の粗さにより過去を思わせ、不思議な空気感を出している。また、劇中での彼女たちの色鮮やかなドレスももちろん素敵だが、言葉も魅力の一つで”年齢を重ねてスカートのプリーツが増えた”など素敵な言葉が散りばめられている。

キャスト陣のキャラクターは彼女たち自身の性格に基づいて考えられ、エンドロール前には彼女たちの幼い頃からの写真が映されている。トランスジェンダーとして生きることの難しさ、そして”生きていた時の姿のまま死ぬことができなかった”という言葉はとても心に刺さった。

【文/片岡由布子】

第35回東京国際映画祭は2022年10月24日(月)~11月2日(水)に日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催
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