『ぼくらのよあけ』の舞台挨拶が11月12日(土)にユナイテッド・シネマ アクアシティお台場で行われ、主題歌を担当した三浦大知、朴璐美(二月の黎明号役)、横澤夏子(岸みふゆ役)、黒川智之監督が登壇した。

「ぼくらのよあけ」は「月刊アフタヌーン」(講談社刊)にて連載され、日本で最も長い歴史を誇るSF賞である星雲賞候補にもなった、今井哲也の傑作SFジュブナイル漫画。阿佐ヶ谷団地に住む小学4年生の沢渡悠真(CV:杉咲花)と仲間たちが、ある日、沢渡家の人工知能搭載型家庭用オートボット・ナナコ(CV:悠木碧)をハッキングした未知の存在を宇宙に帰すために奮闘する、ひと夏のSF冒険物語。

「純粋さが詰まっていますよね。子供にしかなかったり、大人が忘れたことが詰まっていて、よかったです」としみじみと語る横澤だが、アフレコについては「声優さんというお仕事は本当に素晴らしい、すごいなと。もう二度とできないという思い(笑)」と振り返った。また、横澤は自身の子供とのエピソードとして「私の言葉をすぐにマネする。口癖で『なんでなの?』って言うんですけど、『なんでなの?』って言って走り回ってる」と笑いを誘った。

劇中に登場するナナコが欲しいという感想も寄せられている中で「とても欲しいです。家にいてくれたらすごく助かるだろうな」と想像する三浦は「子供の友達としても、家族の一員としていてくれたら素敵なんだろうなと思います」と語った。そんな三浦は「(家事は)全般苦手です」と言いつつも、「料理は全然できなくて。洗濯とかはやります。掃除はやります。一応やるんですけど、得意だなと思いながらやったことはない(笑)」と一つずつ挙げていき、笑いを誘った。

“もしも宇宙に行ったら何をしてみたい?”という質問には「ただおにぎりを食べてみたい」という横澤、三浦は「踊ってみたい。無重力で体を動かしたらどうなるのか気になりますよね」と答え、朴は「宇宙遊泳をしてみたい」と答えた。

また、先日の皆既月食について、「生きてる間にはもう見ることができない瞬間。感動しますし、月とか星は遠いですけど、起こっている現象を地球から見れてるんだなと思うと親近感がわく」と語ると、朴はその回答に感銘を受けているようで「最高だね。その通り」と共感していた。

イベントでは、三浦が主題歌「いつしか」をフルで歌唱。さらにスクリーンには今回解禁となるコラボMVが投影された。歌う前には「この作品が本当に素敵で、すごく嬉しいです。光栄です」と意気込みを語った三浦。歌い始めたところで「もう一回いいですか?」と歌い直す場面も。歌い終えると「時間が許せばあと20回くらい歌いたい」と照れ笑い浮かべた三浦だが、会場の子供が楽曲を口ずさむと、これには三浦も驚いたようで「本当に泣きそう。本当にありがとう。心が救われました」と、思わずステージにひざをついて感極まっている様子だった。

最後に三浦は「ここで歌うことができてとても幸せです。伝わった感じを皆さんが届けてくれて嬉しかったです。この作品が持っている特別な魅力があると思います。宇宙という大きなテーマと人の日常が素敵に結びついている作品だと思います」、横澤は「今日は記念すべき日になりました」、朴は「近未来のお話ですけど、人のつながりをテーマにしている作品です」とメッセージを送った。

【写真・文/編集部】

三浦大知「いつしか」 with pomodorosa's illustrations

『ぼくらのよあけ』は全国で公開中!
監督:黒川智之
声の出演:杉咲花、悠木碧、藤原夏海、岡本信彦、水瀬いのり、戸松遥、花澤香菜、細谷佳正、津田健次郎、朴璐美
©今井哲也・講談社/2022「ぼくらのよあけ」製作委員会