主演・横浜流星×監督・藤井道人が現代日本の縮図を描いた異色のサスペンス・エンタテインメント『ヴィレッジ』のティザービジュアルが解禁された。

本作は、「村」という閉ざされた世界に、現代社会の闇を投影した異色のサスペンス・エンタテインメント。とある日本の集落・霞門村を舞台に、そこで生きる人間たちの、きれいごとだけでは生きていけないリアルな姿を描く。環境問題、限界集落に若者の貧困、広がり続ける格差社会と、道を誤ったら這い上がる事が困難な社会構造の歪みといった、現代日本が抱える闇をあぶり出す。多くの話題作を手がけてきた藤井道人監督と、日本映画の変革者として、絶えず注目作を世に贈り出してきた故・河村光庸プロデューサーの遺志と遺伝子を受け継いだスタジオ・スターサンズの制作チームが結集。主演に横浜流星を迎え、エンタテインメントと日本社会をえぐるリアルが融合したかつてない人間ドラマが誕生する。

主演・横浜流星が演じるのは、とある日本の集落・霞門村(かもんむら)に住む主人公・片山優。村の伝統として受け継がれてきた神秘的な「薪能」を見たことによって、能に魅せられ「能教室」に通うほどになっていたが、しばらくして、村にゴミの最終処理場が設立されることになる。建設を巡って起きたある事件によって、優の人生は大きく狂っていくことに…。助けを求めることができる人は誰一人としておらず、母親はそんな辛い現実に耐えかねて酒とギャンブルに溺れてしまい、優は、村中から蔑まれながらも母親が作った借金を返すためだけに生きる日々。山に囲まれ、幻想的な夜霧が漂う美しい村の中、ひときわ異彩を放つ巨大なゴミの最終処理場で働くも、そこでも、仲間内からはいじめの標的にされ、優は孤独に耐えるしかなかった。

今回解禁されたティザービジュルで描かれたのは、逃げることも、助けを求めることもできず、閉ざされた「村」という世界で生きることを余儀なくされた、たったひとりの優の姿。うつむき加減におぼろげに前を見つめる彼の表情からは、絶望の日々と、自分一人ではどうしようもできない現実と過去に押しつぶされそうになる耐え難い苦悩、そして誰にもぶつけることのできない、行き場のない心の底からの怒りが伝わってくるようだ。今まさに、日本社会が抱える貧困、広がり続ける格差社会といった、現代に生きる若者が抱える闇を体現しているかのようで、心に深く突き刺さる。

『新聞記者』、『ヤクザと家族 The Family』、『余命10年』と藤井が監督した作品では毎回ビジュアルテーマが掲げられ、本作では“霧”をテーマとして取り入れているという。藤井監督は「能との出会いもあり、今回は輪郭がくっきりしたものにしたくなかったんです。(村というタイトルではあるけど)村ってこういうもんだよねという風に定義したくなく、あいまいなコミュニティで、本当のことをわかってない。結局のところみんなおぼろなんだというところを、今回は一貫して描きたかったので、この作品では霧を意識しました」と、今作のビジュアルテーマを語っている。

本作の美しくも荘厳な世界観が切り取られたビジュアルの中では、劇中、重要なテーマを担う「能」の演目・邯鄲から「やがて、夢から醒める」というコピーが刻まれている。横浜演じる優が、苦悩し続ける現実という悪夢から目覚めたとき—そこに待ち受けるのは、希望か絶望か。本編への期待が高まるビジュアルに仕上がっている。

さらに、本日夜、映画公式SNS、主演・横浜流星、監督・藤井道人のSNSアカウントでアザーデザインとなるビジュアルが解禁される予定。美しく、幻想的な世界観を堪能できる2種のビジュアルが披露される。

 映画公式Instagram(@village_moviejp)
 横浜流星Instagram(@ryuseiyokohama_official)
 藤井道人Instagram(@michihito_fujii)

『ヴィレッジ』は2023年に全国で公開! 
監督・脚本:藤井道人
出演:横浜流星、黒木華、一ノ瀬ワタル、奥平大兼、作間龍斗、淵上泰史、戸田昌宏、矢島健一/杉本哲太、西田尚美、木野花、中村獅童 古田新太
配給:KADOKAWA/スターサンズ
©2023「ヴィレッジ」製作委員会