『かがみの孤城』の大ヒット御礼舞台挨拶が12月22日(木)に丸の内ピカデリーで行われ、當真あみ、北村匠海、藤森慎吾、原恵一監督が登壇した。

2018年本屋大賞受賞、累計発行部数170万部突破の辻村深月による大ベストセラー小説が待望の劇場アニメ化した本作。主人公は、学校での居場所をなくし家に閉じこもっていた中学生・こころ。ある日突然、部屋の鏡が光り始め、吸い込まれるように鏡をくぐり抜けると、その先にあったのは城のような不思議な建物。そこには、こころと似た境遇の7人が集められていた。城の中には秘密の「鍵」が隠されており、その鍵を見つけた者は、何でも願いが叶うという。なぜこの7人が集められたのか。鍵はいったいどこにあるのか。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる―。

SNSでは多くの絶賛の声が寄せられている本作だが「素直に嬉しいです」と話す原監督。主演の當真は「父と母は公開初日に観に行ってくれて、おもしろかったとメッセージが来て嬉しかった。友達からも『観たよ』とメッセージをいただいて、その中でもすごく長いメッセージで感想を教えてくれた子がいたりして胸がいっぱいになりました」と喜びをかみしめた。演じた役が実年齢が離れているという北村は「監督が『そのままでいい』と言ってくれたのでのびのびとやらせていただきました」と言い、「完成したのを観て二度目の感動を覚えて」と感慨深げな様子だった。

翌日に控えた成人の日にちなんで、現在16歳の當真は“なりたい大人”について「何事にもポジティブになれる人」と書き、自身の母親を想像しながら「普段から明るい大人になれたら」と笑顔を見せた。

また、“18歳の頃にどんな大人になりたかったか”について「自由な大人」と書いた北村は「(学生の頃は)大人って自由だよなと思っていた。大人になってみると、学生って自由だなと思う(笑)」と笑いながら答え、「考え方、価値観が違った」と振り返った。一方で藤森は「東京にマンションを持っている大人」と書き、「港区に。(今はまだ)持てないですよ。目標として掲げています、どでかい大豪邸を経ててやろうと」と笑いを誘った。

北村は「成人ってなんだと思っている方もたくさんいると思います。僕は成人ってなんだろうと思います。子供と大人の境界線は誰が決めたんだろうと思いながら、社会というものに片足を突っ込むことになります。大人になってみると、学生の時よりたくさんの出会いがあったり、人としての幅が広がっていくことを年々感じたり。そのまま成人を迎えた次の日からも楽しんでもらえたら。何かになろうとか、何かにすぐに変わろうとしなくていいと思っています。あなたのままでいい気がしています。僕は高校生の時から何も変わっていない。ありのままでいてください」とエールを送った。

最後に原監督は「諦めない人を目指していたけど、理想の諦めない人になれてるとは思ってない。映画を観た人たちの中にどん底にいる人もいると思う。どうか生きることを諦めないでください。どん底は続かないです」、當真は「まだ観ていない方にも観ていただきたいですし、何度も劇場に足を運んでいただけると嬉しいです」とメッセージを送った。

【写真・文/編集部】

『かがみの孤城』は全国で公開中!
監督:原恵一
声の出演:當真あみ、北村匠海、吉柳咲良、板垣李光人、横溝菜帆、高山みなみ、梶裕貴/芦田愛菜/宮﨑あおい
配給:松竹
©2022「かがみの孤城」製作委員会