『かがみの孤城』の再開城記念舞台挨拶が5月26日(金)に丸の内ピカデリーで行われ、當真あみ、原恵一監督が登壇した。

2018年本屋大賞受賞、累計発行部数170万部突破の辻村深月による大ベストセラー小説が待望の劇場アニメ化した本作。主人公は、学校での居場所をなくし家に閉じこもっていた中学生・こころ。ある日突然、部屋の鏡が光り始め、吸い込まれるように鏡をくぐり抜けると、その先にあったのは城のような不思議な建物。そこには、こころと似た境遇の7人が集められていた。城の中には秘密の「鍵」が隠されており、その鍵を見つけた者は、何でも願いが叶うという。なぜこの7人が集められたのか。鍵はいったいどこにあるのか。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる―。

劇中で「かがみの孤城」が5月に開城するという設定に合わせて、5月26日(金)より本作『かがみの孤城』が特別上映され、この“再開城”となる特別上映を記念して舞台挨拶を実施。主人公・こころの声優を務めた當真あみ、原恵一監督が登壇した。

6月11日[現地時間]からフランスで開催されるアヌシー国際アニメーション映画祭のコンペティション部門に出品されることが決定している本作。自身の出演作品が海外で上映されるのは初めてという當真は「すごく不思議な気持ち」とコメントし、原監督から字幕で上映されることを告げられると「離れてるけど緊張してきました」と笑顔を見せた。

今回の特別上映では、本編に加えた完全オリジナルのスペシャル映像が上映されるが、「先週完成した」と明かす原監督。その映像について當真は「物語が続くんじゃないかとワクワクしました」とコメントした。

その當真は「『かがみの孤城』で初めて舞台挨拶に出させていただいて、その時は頭が真っ白になるくらい緊張していたんですけど、5回舞台挨拶をさせていただいて、だんだん慣れてきて。今ではみなさんが映画を観終わった後、どういう気持ちなんだろうなとか、どんな表情しているかなと考えられたりして、そういう部分は成長していると思います」と語る當真。

その當真の起用について、原監督は「こころに近い年齢の、近い性格を演じられる女の子ということでキャラクターデザインとお芝居に當真さんのオーディションの時が一番しっくりきた」と振り返り、「今やったら印象が違うと思う。いろいろな現場を経験して慣れてきている。だからかけがえがないんです」とコメント。當真は「『かがみの孤城』の後にいくつか作品に出させていただいて、緊張していたものが慣れてきたり、変化があると、今の私じゃ前みたいにできないのかなとちょっとだけ寂しいような、でも成長したのかなとうれしい気がします」と感慨深げに振り返った。

最後に原監督は「これからも海外の予定が決まっていて、もっと世界に広がっていくし。特別な作品ができたと思っていますのでこれからも応援をお願いします」、當真は「『かがみの孤城』はいつでもみなさんを待っています。悩んだ時、迷った時、そうでない時もこの作品を観て楽しんでいただけるとうれしいです」とメッセージを送った。

【写真・文/編集部】

『かがみの孤城』Blu-ray&DVDは2023年6月28日(水)発売
監督:原恵一
声の出演:當真あみ、北村匠海、吉柳咲良、板垣李光人、横溝菜帆、高山みなみ、梶裕貴/芦田愛菜/宮﨑あおい
配給:松竹
©2022「かがみの孤城」製作委員会