Huluを運営するHJホールディングス株式会社が主催する35歳以下を対象とした新世代の映像クリエイター発掘&育成プロジェクト「Hulu U35クリエイターズ・チャレンジ(通称:HU35)」にて、グランプリを競う5組のファイナリストのうち瀬名亮監督『はじめてのよあそび』のキャストが発表された。

昨年9月27日に実施された「ファイナリスト選考会」の後、映像制作のプロによるサポートを受け、約3か月にわたって脚本づくりと制作準備を進めてきた5組のファイナリストたち。最後にクランクアップしたのは、現役女子大学生でもある瀬名亮監督の『はじめてのよあそび』。瀬名監督は、元々は小説家志望という大学一年生で、“創作を仕事にしたい”という熱意はピカイチ。彼女は、創作に再挑戦したいと決めたらシナリオ・センターに通い、映像作品を撮りたいと思い立って本企画に応募したという抜群の行動力も。ファイナリスト選考会を脚本の前段階であるロングシノプシスで通過したため、ファイナリスト決定後は脚本執筆に苦戦したが、“私だからこそ書ける”物語を目指し、マイペースながらも虎視眈々とグランプリを狙う。

そんな瀬名監督が生み出すのは、大学デビューを果たすことが全てだった主人公が、新しい世界で自分にとっての本当に大切なものに気づく成長物語。「窮屈な田舎で鬱屈とした中学・高校生活を過ごした沙都子は、キラキラとした都会の女子大生に憧れて必死に勉強し、念願の蒼誠学院大学に合格。憧れのキャンパス、オシャレで魅力的な先輩たちに囲まれ、ついに自分も大学デビューを果たしたかと思ったが…憧れていたのは、これじゃない……。」というストーリーは、ありのままの自分を見つめる大切さがまっすぐ伝わってくる、観る人の心を爽やかに打つものとなっている。

併せて本作のキャストが発表された。キラキラした生活を夢見て大学デビューを目指す主人公<森山沙都子>を演じるのは、NHK・大河ドラマ「青天を衝け」(21)で主人公・渋沢栄一の娘・うたを演じ、直木賞作家・朝井リョウの青春小説を映画化した『少女は卒業しない』(23、公開中)や舞台への出演など、多方面で活躍する小野莉奈。沙都子と同じ大学に入学し、最初は地味だったが沙都子より先に少しずつ垢抜けていく高校時代からの友人<花蓮>には「仮面ライダージオウ」(18/テレビ朝日)で連続ドラマ初出演を果たし「卒業タイムリミット」(22/NHK)、「個人差あります」(22/東海テレビ)、「わたしの夫はーあの娘の恋人―」(23/テレビ大阪)など、多くのドラマに出演するほか、non-no専属モデルとしても活躍する紺野彩夏。

ほかに、沙都子の高校時代の仲良しチームのメンバーである<小町>には「合コンに行ったら女がいなかった話」(22/カンテレ)に出演する純乃あみ、そして<凛>には『なのに、千輝くんが甘すぎる。』(23、公開中)に出演する佐月絵美を抜擢。沙都子が大学の憧れの存在として崇める、超絶美少女<くるみ先輩>は、『うさぎ追いし山極勝三郎物語』(16)や「エルピス―希望、あるいは災い―」(22/フジテレビ)などに出演した森日菜美が演じている。

ファイナリスト5組の作品は、制作過程に密着したドキュメンタリーとあわせて、4月からHuluで配信予定。その後、グランプリの副賞として賞金100万円とHuluオリジナル新作の監督権の獲得がかかった最終審査会と授賞式も4月に予定している。また、授賞式では、Hulu会員からの投票により決定するオーディエンス・アワード(賞金50万円)の受賞作品も発表される。

瀬名亮(監督・脚本)コメント

撮影期間は本当にいろいろなことがあって、人生で一番感情が動きました。「泣くとしても1回くらいかな」と思っていたのに結局めっちゃ泣いてしまったけど、全部受け止めて成長できたし、それだけ本気だったんだと思います。キャストの皆さんが登場人物を“キャラクター”ではなく“生きた人間”として演じてくださったので、モニターを見るたびに惚れ惚れしましたし、時間をかけて育てた作品の世界と登場人物が目の前に存在しているのが不思議で、幸せでした。刺さる人には刺さる作品ができたと思います。ぜひ観てください!

小野莉奈 (森山沙都子役)コメント

HU35という企画の作品に出演するにあたって、正直年齢はそんなに意識していませんでした。瀬名監督が現場で、思うようにいかない時に悔しくて泣いてしまったり、逆に、すごくいいシーンが撮れた時に私のところに走ってきて「すごく良かったです!」と心から言ってくれたり、海のシーンでは感動して泣いていらっしゃったりもして、その姿を見た時は「19歳なんだな」と感じましたが、感情が豊かなのは若さというより瀬名監督の良さなのかなと思います。監督や周りのスタッフの方と一緒に話し合う時も、私も自分なりに佐都子の芯を考えて、自分の意見も主張しつつ、みんなで考えながら常にベストを尽くせたらいいなと思いながら挑んでいました。この作品は自分の人生の中でターニングポイントになる作品になったと思っています。オーディションで佐都子役に選んでもらえて、私が生きてきた経験が役として昇華されるという感覚が嬉しく、佐都子と私がお互いを引き寄せている感覚だったので、演じるにあたって迷いは無かったです。難しい役でしたが、今の自分だから演じられる役なんだなと思いました。きっと佐都子を見ていてムカつく部分もあると思うのですが、佐都子なりに一生懸命生きているので、あたたかい目で見守っていただけたらと思います。ぜひ楽しんで観てください。

紺野彩夏(花蓮役)コメント

監督もキャストもみんな同世代で若いので、みんなで作品を作っていこう!という一体感が強く、そして私たち若い世代を支えてくださった周りのスタッフの方々もとても優しく、素敵な現場でした。短い撮影期間の中で、やる時は真剣にやる、そして楽しむところは楽しむ、という思いで取り組めたらいいなと思っていました。瀬名監督は、オーディションや本読みの頃から作品に対して一生懸命な姿勢がすごく伝わってきましたし、登場人物ひとりひとりの細かい感情の動きも丁寧に説明してくださるのが印象的な方でした。私たちの意見もきちんと聞いてくださり、そこに監督の考えも合わせて一つの作品にしていく過程がとても面白くて、楽しかったです。この作品に登場するのは10代~20代のキャラクターが多いので、もちろん同世代の方々には共感していただける部分が多いかと思いますし、その上の世代の方にも、自分が若かった頃を思い出していただける作品になっていると思うので、ぜひご覧いただけると嬉しいです。

純乃あみ(小町役)コメント

HU35は素敵なクリエイターさんが素敵な作品を作り出す、素晴らしい企画だと思いました。この企画に参加し、作品づくりの楽しさを改めて感じることができました。今回、瀬名監督とご一緒するにあたって、監督の作品に対する思いが伝わり、私も一緒に良い作品を作りたいと強く思いました。監督の持っている感性はすごくフレッシュで可愛らしく、小町として生きて表現するのが楽しかったです。現場全体が作品づくりに真剣で、とても刺激になりました。「はじめてのよあそび」は、こんな青春素敵だなと思ってもらえるような作品だと思います。観てくださる方に何か伝わると嬉しいです。

佐月絵美(凛役)コメント

企画のコンセプトを聞いた際に、新たなエンターテイメントが幕を開けると考え、とてもワクワクしました。瀬名監督とは同い年で、撮影にはリラックスして楽しく参加することができました。監督の作品に対する思い入れが強く「ここもう少し明るく!」「ここはもう少し目を見て!」とたくさんアドバイスをもらいながら、私の意見も聞いてくださり、みんなで一致団結してとてもいい雰囲気の撮影現場でした。この作品は、多くの方に、そこのあなたに共感していただけるお話だと思っています。友情のあたたかさ、自分の居場所があることの幸せなどを感じてもらいたいです。よろしくお願いします。

森日菜美(くるみ先輩役)コメント

今回、35才以下のクリエイターを応援するHU35という企画で、グランプリを目指す皆さんが熱を注いで創り上げる作品の中の一つに携われたことが本当に嬉しく、誇りに思います。瀬名組の現場は、そっと寄り添ってくれる安心感があり、あたたかいスタッフの皆様とキャストの方々のお陰で心の底から楽しめました。衣裳合わせ、読み合わせの段階から瀬名監督とはたくさん意見を出し合い、相談させていただきました。私が演じるくるみは自分の芯をきちんと持っている、周りが憧れる存在なので、揺るがないものをずっと心に秘めているはずなんです。でも、現状の生活に満足していないような大学生活の中で擦れてしまった部分の寂しさを表情に出してほしいと監督から声を掛けていただいて、私も実際に大学生なので、経験したものと想像力を存分に発揮できました。年齢が近いからこそ気さくに話せる居心地の良さが私を救ってくださり、役目を全うできました!誰しも環境が変わる時は、未知の世界へ飛び込むことは怖いと思います。その怖さの中でも、ずっと傍らにあるものや新しいことに気づけたり、この作品を通じて観てくださる方々に感じるものがまた一つ増えますように!

Hulu U35クリエイターズ・チャレンジ

ファイナリストによる作品制作準備・制作期間:2022年10月~2023年4月
ファイナリスト作品配信:2023年4月中旬
最終審査会&授賞式:2023年4月
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