ミュージカル『のだめカンタービレ』のだめ役に上野樹里、千秋真一役に三浦宏規が決定

10月にシアタークリエで上演されるミュージカル『のだめカンタービレ』ののだめ（野田恵）役に上野樹里、千秋真一役に三浦宏規が決定した。

原作は2001年より月刊「Kiss」（講談社）で連載が開始され、全13巻の新装版単行本ほかシリーズ類型発行部数3900万部を超える大ヒット作品。10月にシアタークリエにて初のミュージカルとして上演される。

今回、のだめ役と千秋真一役のキャストが発表され、記者会見にのだめ（野田恵）役・上野樹里、千秋真一役・三浦宏規が登壇した。落ちこぼれながらも天才的なピアノの才能を持つ音大生・のだめこと野田恵役を、2006年の連続ドラマや2008年のスペシャルドラマ、2009年・2010年に全後編で公開された劇場版にてのだめ役を演じた上野樹里が演じる。

同じ大学に通うエリート大学生で指揮者を目指す千秋真一役を演じるのは三浦宏規。全国バレエコンクール入賞を経て、2019年に『レ・ミゼラブル』のマリウス役を史上最年少で演じ、その後も舞台『千と千尋の神隠し』、『ヘアスプレー』などの話題作へ出演、今年2月には舞台『キングダム』で主演を務めた。

本作が初舞台でミュージカルへの出演となる上野。きっかけは自身のラジオ番組に原作者の二ノ宮知子がゲスト出演した際に「ラジオの前に『のだめ展』について取材をしているときに『今度舞台をやるんだよね』という話を聞いて。『ちょっと興味あるんです』というところから今に至っているという感じで（笑）」と笑い、「若い子が『小さい時に見ていたんです』と声をかけてくれることもあって、たくさんの人の中に映像で残っているのだめがミュージカルになるというのが想像つかなくて」と話、さらに「歌うと言ってもお芝居の延長戦上で、のだめがカンタービレするとどんな風に歌のというのがちょっとおもしろくて挑戦してみようかなと」と振り返った。

一方で千秋役の三浦は「まさかでした。大好きな作品で見ていました。ミュージカルになるんだということも驚きでしたし、千秋先輩に自分がなるなんて夢にも思っていなかった」と明かし、さらに「上野さんがのだめをやられるということで、本当に嬉しいですし、発表されたらみなさんビックリされると思うんですけど、怖いです正直。『玉木（宏）さんじゃないんかい』と言われそうで（笑）」と笑いを誘った。「千秋先輩という役を務められるように、精一杯がんばりたい。楽しみです」と意気込みを語った。

その『のだめカンタービレ』という作品を振り返り、「色濃く焦ることなくみなさんの記憶に残っている作品だと思います。初めて連ドラの主役をさせていただいたのが『のだめ』で。まさか今になっても別の形で、のだめをやることになるとは誰も想像してなかった、私も想像していなかった」と笑いつつ、「ファンの方が、生の“のだめ”がいるってなるとちょっと嬉しく思ってくれたりするのかなと」と本作に込める思いを語った。また、演劇ということで「大学生の時代を演じることになるんですけど、舞台はその年齢じゃなくても見せられるのが挑戦かなと思って楽しんで、のだめとしてまたみなさんと会えるといいなと思います」と語った。

「幼少からクラシックバレエをやっていたのでクラシック音楽しか聞いていなかった学生時代です」という三浦は「バレエ音楽じゃない協奏曲や交響曲に自分で振りを考えながら通学するというのが趣味で、その時に好きだったのがラフマニノフのピアノ協奏曲第2番がすごく好きで。『のだめ』でも連弾しますし、本当に好きな曲なので、舞台であったらいいなと思いますけど…どうなんでしょうね（笑）」と語った。

また、原作者・二ノ宮知子からメッセージが到着。「演出する方々が指揮者となり、ソリストである役者さんたち、舞台を作り上げる多くのスタッフさんが一丸となって」というメッセージに上野は「ソリストか…」とその言葉をかみ締めつつ、「三浦くんと共演して自然と醸し出されるのだめを演じられたらと思います」と語った。また、「どうぞ自由に、楽しく頑張ってください！」というメッセージに三浦は「自由に楽しくというのが嬉しくて。二ノ宮先生が描いた『のだめ』が舞台でどんな世界になるか、模索しながらみなさんと一緒に作り上げられたらと思います。舞台版も成功したと思ってもらえるようにがんばりたい」と語った。

10月に公演に向けて、上野は「のだめは感情表現が豊かな役なので、劇場に来てくださっていろんな感情をのだめと共に楽しんでエンターテインメントとしてすぐれた作品だと思うので、笑ったり悔しい気持ちになったり、悲しくなったり、幸せになったり。みなさんの笑顔が感じられるような舞台にできたら」、三浦は「とにかくワクワクしています。私の親がピアノの先生をやっているので、マエストロになるということでピアノ合宿をしに実家に帰ろうと思っていて。大好きな作品なので、その作品の名を汚さないようにしっかりと務めたいと思います。精一杯がんばります。素敵な作品をみなさまにお届けできれば」とメッセージを送った。

【写真・文／編集部】