広瀬すず主演映画『水は海に向かって流れる』の本編映像が解禁された。

田島列島がユーモラスかつセンシティブな独特の筆致で描くのは、26歳のOL榊さんと高校生の直達を中心に、曲者揃いのシェアハウスの面々の想定外の日々を綴った、家族の元を離れて始まる、家族の物語。主人公・榊千紗を演じるのは『流浪の月』での好演の高い評価が記憶に新しい、広瀬すず。映画にドラマ、作品を重ねるごとに飛躍してきた広瀬が、クールで感情を表に出さない大人の女性を繊細に演じ、新たなステージに挑む。監督は、『そして、バトンは渡された』『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』など、心潤す数々の群像劇を世に送り出してきた前田哲。人と人との向き合う過程を優しく描き、心の揺れ動きや溢れ出る感情を丁寧に映し出す。

今回解禁された本編映像は、大西利空演じる高校生・直達がいつもクールでちょっと不機嫌なOL・榊さん(広瀬すず)に連れられ、初めてシェアハウスにやって来たシーンから始まる。榊さんはぶっきらぼうに「座って待ってて」と直達に言いながらも、慣れた手つきで玉ねぎを切り、鍋に麺つゆ、玉ねぎ、最高級の和牛を大胆に投入して煮込み、さっと牛丼を振る舞う。この牛丼は、シェアハウスの住人たちの間では、榊さんが振る舞う定番の“おもてなし料理”として知られており、アメリカ先住民の言葉を借りて“ポトラッチ丼”(ポトラッチ:先住民の言葉で「贈り物」の意)という愛称が付けられている。シェアハウスに足を踏み入れたばかりで緊張気味だった直達だが、ポトラッチ丼を食べても思わず「うまっ!」と言葉を漏らし、榊さんがいることを一瞬忘れるほど夢中になって食べ、笑みがこぼれる。ふと我に返り「おいしいです。この牛丼。この肉最高です」と榊さんに言うと、「そう、あ、牛からは育ててないけど」と缶ビール片手にクールに言い放つ姿がクスっと笑えるようなシーンでこの先がさらに気になるシーンだ。

今回初めてシェアハウスの食卓シーンが解禁となったが、榊さん演じる広瀬すずの缶ビールを飲む姿やエプロン姿、思わず食べたくなるようなポトラッチ丼に、直達の食べっぷり、そしてカラフルなシェアハウスの中身も必見だ。家中に飾られている個性的な雑貨やインテリアは教授(生瀬勝久)が趣味で集めている海外のお土産たち。一歩踏み込めば異国のような空間が広がるシェアハウスに一度は住んでみたくなるような映像となっている。また本作では、ポトラッチ丼以外にも、生卵入りカレーやギガ盛りポテトサラダなど、榊さんお手製の料理がたくさん登場する。いつもクールで感情を表に出さない榊さんが、その時々感情をぶつけて作る魅力的な料理も必見だ。

本編映像

『水は海に向かって流れる』は2023年6月9日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開
監督:前田哲
出演:広瀬すず
大西利空、高良健吾、當真あみ/勝村政信
北村有起哉、坂井真紀、生瀬勝久
配給:ハピネットファントム・スタジオ
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