2011年に起きた福島第一原子力発電所の事故を圧巻の臨場感でリアルに描くNetflixシリーズ『THE DAYS』の西浦正記監督、中田秀夫監督、企画・脚本・プロデュースを担当した増本淳のコメントが到着した。

本作は、入念なリサーチに基づき、三つの異なる視点から事故を克明にとらえた重層的なドラマ。「あの日、あの場所で何があったのか」を、政府、会社組織、そして原発所内で事故に対峙する者たち、それぞれの視点から描いた実話に基づく全8話の物語。企画・脚本・プロデュースは、『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』シリーズなど大ヒット作を手掛ける一方、『白い巨塔』、『はだしのゲン』といった骨太な社会派ドラマを世に送り出してきた増本淳。『コード・ブルー』シリーズの監督として増本と長年タッグを組んできた西浦正記と、『リング』シリーズの中田秀夫がダブル監督を務める。

6月1日(木)にNetflixシリーズ『THE DAYS』の配信が開始されると、待ちに待った視聴者が殺到、作品の完成度の高さと圧巻のリアリティが話題を呼び、人気急上昇の作品として注目を集めている。原案となる「死の淵を見た男―吉田昌郎と福島第一原発」(角川文庫刊)を執筆したジャーナリスト・門田隆将を「これは日本人には必見のドラマにしてもらった」と唸らせた本作の監督は、『コード・ブルー』シリーズなどを手掛けた西浦正記と『リング』シリーズなどで知られる中田秀夫。

全8話中6話を手掛けた西浦監督は「今までやってきたことが、全て練習だったような気がするぐらいやりがいがありました。ある意味、いままでドラマでやってきた常識を捨てて、新たなチャレンジをした気持ちです」と製作を振り返る。増本プロデューサーからは「“VFXすごいよね”と思われる映像ではなく、“あの場にいた人たち、本当に怖かっただろうな”と疑似体験できるような映像」を依頼された。実際に福島第一原発を訪れ、防護服を着て制御室などを見学したことが「原子炉との距離感、建屋の巨大さ、密閉感を体感させていただき、自分自身のものになってきた気がします」と徹底的にリアリティを追求した。

第4話と第5話を手掛けた中田監督は、見えない恐怖=放射能を描くために「空気中にきらきら光って漂う粒子を撮りました。もちろん、これは放射線の映像的なメタファーです。それと効果音に蚊の羽音のような音を加えるようお願いしました。そのような不快な音を使えば、視聴者に危険な事態が進行している感覚を無意識のうちに伝えられると思ったからです」と語る通り、キャストへの演出だけではなく、視覚、聴覚的な表現を駆使して放射能の恐怖を描いた。

さらに注目したいのは、全ての電源を失った福島原子力発電所内の描写だ。歩くのも恐怖を感じるほどの暗さの中で撮影した建屋内のシーン。増本プロデューサーは、映像の質感を高めるため、カラーリングや暗さをとことん追求した。「電源を失った中央制御室や建屋内は本当に真っ暗だったんです。しかも現場の人たちは、視界が狭くて息苦しいマスクを着け、あの真っ暗闇の状況に置かれていた。それがどれほど人間の体力を疲弊させ、思考力を奪い、なおかつ恐怖を増幅させるかということを、視聴者に感じてほしかった」と、事故に対峙した人々が感じたであろうリアルを全世界の視聴者に追体験してもらえるドラマに仕上げた。

日本を代表する西浦&中田の両監督と数々の大ヒットシリーズを手掛けるプロデューサー増本が、徹底的なリサーチに基づき、リアリティをとことん追求した映像で、福島第一原発事故の真実を描き出す『THE DAYS』はNetflixで全世界に向けて配信中。

『THE DAYS』(全8話)はNetflixにて世界独占配信中
監督:西浦正記、中田秀夫
出演:役所広司、竹野内豊、小日向文世、小林薫、音尾琢真、光石研、遠藤憲一、石田ゆり子