『バカ塗りの娘』の完成披露舞台挨拶が8月9日(水)にグランドシネマサンシャイン池袋で行われ、堀田真由、小林薫、坂東龍汰、宮田俊哉、鶴岡慧子監督が登壇した。

本作では青森の津軽塗のひとつひとつの工程を丁寧に映し出し、津軽塗職人を目指す娘・美也子と寡黙な父・清史郎が、漆や家族と真摯に向き合う姿を描く。主人公・美也子役に堀田真由。将来への不安やほのかな恋心に心揺れる等身大の女性をたおやかに演じる。津軽塗職人の父・清史郎には、日本映画界には欠かせない俳優、小林薫。二人は実際に地元の職人から津軽塗の技法を教わり撮影に挑んだ。監督は、初長編作『くじらのまち』でベルリン国際映画祭、釜山国際映画祭などの映画祭で高い評価を得たのち、西加奈子の小説『まく子』の映画化も手掛けた鶴岡慧子。四季折々の風景や、土地に根付く食材と料理、人々の「魅力」を織り交ぜながら、つらい時、楽しい時を塗り重ねるように日々を生きる父娘が、津軽塗を通して家族の絆を繋いでいく。

5日には本作の舞台となった青森で舞台挨拶を行った堀田と鶴岡監督だが、「地元の方々に作品を観ていただくということで緊張感がありました」という堀田は「みなさんが優しく微笑んでくださっていたり、温かい雰囲気の中で舞台挨拶ができました」と振り返った。

その堀田は、本作で内気な主人公を演じているが「等身大な女の子だったんですけどセリフも少なくて受け身なので、仕草とか表情で伝えることが多かった」といい、「セリフがないところで本質が見えるのかな」と考えながら演じたという。続けて、宮田との共演シーンについて「かっこよく塀を乗り越えられているんですけど(笑)美也子は運動が得意ではないと思うので違いを出せたらいいのかなと思い」と明かす堀田に「あそこはおもしろかった」と笑う坂東。これに「いじってます?(笑)」とツッコむ宮田は「悩んだ結果、何度も来たはずだから慣れてるんだよな」と考えながら演じたことを明かした。

本作では「初めて髪の毛をど派手な色に染めたりしました」という坂東は「堀田さんと薫さんはお会いしたことがあるので、現場の雰囲気だったり生まれるものを自然に感じられたらと思いながら演じました」と振り返った。また、「一目ぼれされるんですけど、一目ぼれされる男ってどんな男だろう、難しいなと考えました」という宮田は「ここはこうつながっていってと考えるのがおもしろくて」と役作りを振り返った。これにMCからは「普段一目ぼれされることが多いんじゃないですか?」と問いかけると、「難しい質問ですね…ノーじゃないですね」と返し、笑いを誘った。

本作では父と娘という役どころの堀田と小林だが、「3週間ほど弘前にいたんですけど勉強になりました」と小林との共演を振り返る堀田は「セリフがないけど言葉が聞こえてくるような。津軽塗の前なら素直になれる自分がいるのかな」と劇中の関係性を語った。一方で小林は「佇まいがいい人だなという印象で。堀田さんは自然な演技をする人。僕も自然に入れた」と振り返った。

また、兄と妹という役柄を演じる坂東と堀田。これまでにも共演している2人だが、坂東は「3年おきくらいに会ってるんです。自然体なお芝居をされるので感じたままお芝居をして。普段しっかりされているので。実は僕のほうが一個上でそれにビックリしました」と笑いを誘った。

作品にちなんで“バカみたいに続けていること”をフリップで披露。「日頃のキャラクターを知ってくださるファンの方はギャップを感じてしまうかもしれません…」と話す宮田が出した回答は「アニメ鑑賞」。「ギャップなかったですね(笑)生活の一部のように歯を磨くのと同じくらいの感覚でアニメを見ている」という宮田には拍手が送られた。また、「母と電話」と答えた堀田は「毎日電話するんですけど、休みの日は3~4時間くらい友達みたいに電話していて。リモートカフェするんです(笑)」と明かした。

最後に堀田は「津軽塗の魅力が最大限に出されている作品です。撮影した弘前の四季折々の風景だったり、青森の食だったり、出ていただいた方々の笑顔だったりいろいろな魅力が詰まった、観終わった後に心地が良かったと思える作品です。ワンカットワンカットひたむきに取り組ませていただきました。津軽塗に興味を持っていただけたら」とメッセージを送った。

【写真・文/編集部】

『バカ塗りの娘』は2023年8月25日(金)より青森県で先行公開、9月1日(金)より全国で公開
監督:鶴岡慧子
出演:堀田真由/坂東龍汰、宮田俊哉、片岡礼子、酒向芳、松金よね子、篠井英介、鈴木正幸、ジョナゴールド、王林/木野花、坂本長利/小林薫
配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2023「バカ塗りの娘」製作委員会