『サイレントラブ』公開記念舞台挨拶 山田涼介、クライマックスは「どっちになるか」浜辺美波「脳みそが常にパンパン」

『サイレントラブ』の公開記念舞台挨拶が1月27日（土）にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、山田涼介、浜辺美波、野村周平、古田新太、内田英治監督が登壇した。

主人公の青年・蒼が心惹かれたのは、目が不自由になり夢が途絶えかけている音大生の美夏。ある出来事をきっかけに声を発することをやめた蒼は、美夏とのかけがえのない時間を過ごしていくが―。蒼と美夏が、静かに思いを紡いでいく、この冬一番切ないラブストーリー。主人公・蒼役にはラブストーリー映画初主演となる山田涼介。不慮の事故で目が不自由になり、絶望の中でもがくピアニスト志望の音大生・美夏役には浜辺美波。音楽は久石譲が担当し、優しくもどこか切ない音色が2人の物語に花を添える。

完成した作品を見たときの印象を聞かれた山田は「いい意味で裏切られたと思う。みなさんがどう思ったのか気になります。クライマックスを2パターン撮っていてどっちになるかわからなかった。見た時にこっちのパターンになったんだなという印象でした」と話した。

また、目の見えにくい役の浜辺は演じていて苦労した点を聞かれると「現場では視線を落としているので、皆さんの表情が見えなかったのがすごく難しかったです。指先というものだけから自分の感情を動かし動いていくのが本当に初めてでした」と語った。

野村は演じた北村について聞かれると、「ピアノの先生だけど曲がっているというか、すごく嫌なやつだと思うので、北村を演じていて自分には似ていないなという印象でした」というと、これに山田は「あまり自分で言うことじゃないのよ（笑）」とつっこんだ。

新しい形の恋愛模様について監督は「SNS社会に慣れ始めた頃に情報量の少ない物語をやりたいなと思った。情報量の増えた今の時代だからこそ考えついた」と話した。

劇中の音楽について、初めて曲を聴いたときの感想を聞かれると、「セリフに抑揚をつけないようにしていて、リズムのないセリフの中に久石さん、ミセス（Mrs. GREEN APPLE）さんの曲が入ることで、初めてサイレントラブとしてのリズムが刻まれた。一気に世界観に引き込まれ、セリフが少ないお芝居なので、曲がセリフのように音色を奏でて、初めて一つの作品として完成しているイメージが湧いた」と話した。また野村は「難しすぎて逆に入り込めました。うわーって」、また浜辺は「脳みそが常にパンパン、全力稼働していました。指がもげそうでした（笑）でも振り返ると楽しかったです」と話した。

最後の挨拶として山田は「撮影からこの日まで僕たちは愛を持って育ててきましたが、ここからは皆さんの力で、手で、心で、目でこのサイレントラブを温めてもらえればと思います」とイベントを締め括った。

【写真・文／編集部】