『陰陽師0』の公開記念舞台挨拶が4月20日(土)に丸の内ピカデリーで行われ、山﨑賢人、染谷将太、奈緒、安藤政信、板垣李光人、佐藤嗣麻子監督が登壇、さらにサプライズゲストとして佐藤監督の夫で映画監督の山崎貴が登壇した。

夢枕獏の小説「陰陽師」は、平安時代に実在した《最強の呪術師》安倍晴明の活躍を描いた大ベストセラーシリーズ。1988年に刊行され、35年たった現在でも定期的に新刊が発売されており、シリーズ累計発行部数は680万部を超え、アジア・ヨーロッパなど世界でも人気を集めるなど、長きにわたり世界中を賑わす大人気コンテンツ。“陰陽師”というコンテンツはTVドラマ、アニメ、舞台、歌舞伎、ゲームなど多種多様に扱われてきたが、本作では安倍晴明が陰陽師になる前の知られざる学生時代を描いた完全オリジナルストーリーとして描く。

主演を務めた山﨑は「初日を迎えてやっとみなさんに観ていただけるのでうれしく思っています」と感慨深げな様子を見せた。劇中での山﨑演じる安倍晴明と、染谷演じる源博雅の友情も話題となっている本作だが、撮影では「現場が板一枚しかなくて360度何もない空間だから、2人で想像しながらやるのは大変だったけど楽しかった」とい撮影を振り返り、このシーンでは相談しながら「いろいろ試した」という染谷に佐藤監督は「どれくらい優しく倒すか」など細かく打ち合わせたことを明かした。

博雅(染谷)と奈緒演じる徽子女王の恋愛模様について「なかなか苦しくて何回かテイクを重ねさせていただいてなんとか」作り上げたという。一方の染谷も「台本を読んだ時になんてエモいんだと。どう表現するのがベストかとものすごく悩んだ」と語った。

本作では安倍晴明の原点となる学生時代が描かれているが、その内容にちなんで“自身の原点”をフリップで回答。「サッカー」と書いた山﨑は「サッカーを楽しみながら一生懸命やるのは今の仕事に通ずる。個人プレーでもあるしチームプレーでもある。(今に)繋がってる」といい、「根っこの部分はサッカーで培った」と語った。

また、佐藤監督は「足が恐ろしく速い」と明かすと、山﨑は「ボールを追いかけている時のほうが速かったです。50メートル走とかより。だからボールないかなと思ってました、運動会とか(笑)」と笑いを誘った。

「ジャッキー・チェン」と書いた染谷は「子供の頃にジャッキー・チェンが好きで映画が好きになったんです。ジャッキーがいなかったらここにいなかった」と振り返った。「両親」と書いた板垣は「とりあえず気になったことを全部やらせてくれた両親だったので。この仕事もそうだし、いろんなお仕事をさせてもらうようになったのも、両親のマインドからきているのかな」と答えた。

最後に山﨑は「いろんな視点から楽しんでもらいたいです。ミステリーを解決していくような気持ちだったり、友情の部分だったり、恋愛の部分だったり、いろんな見方で楽しんでいただきたいです。見終わった後に人間として大事にする、いまを生きるという、今しかないんだということが好きなメッセージで。目に見えるものだったり、見えないものに踊らされたりすると思うんですけど、自分が見ている今をポジティブに受け取って生きていくだけでいいじゃないかと感じてもらえたらうれしいです。後は素直に大スクリーンで楽しんでいただけたらうれしいです」とメッセージを送った

【写真・文/編集部】

『陰陽師0』は公開中
脚本・監督:佐藤嗣麻子
出演:山﨑賢人、染谷将太、奈緒、安藤政信、村上虹郎、板垣李光人、國村隼/北村一輝、小林薫
配給:ワーナー・ブラザース映画
©2024映画「陰陽師0」製作委員会