「さよなら 丸の内TOEI」プロジェクトにて『【推しの子】-The Final Act-』の舞台挨拶が7月12日(土)に丸の内TOEIで行われ、櫻井海音、齊藤なぎさ、原菜乃華、茅島みずきが登壇した。

1960年9月20日に開業した映画館「丸の内TOEI」が、東映株式会社本社の入る東映会館の再開発に伴い、7月27日(日)に閉館する。東映最後の直営館であるとともに、日本最後のロードサイドシアターとしても愛され続けてきた本劇場は、自社作品の興行やイベントにとどまらず、銀座地区、延いては映画業界全体の盛り上げにも寄与してきた。65年という長い歴史のグランドフィナーレを彩る「さよなら 丸の内TOEI」プロジェクトのコンセプトは、劇場へかかわる全ての人への感謝と、「映画館で映画を観る」ことの大切さを改めて訴求することで、5月9日(金)~7月27日(日)の80日間にわたる100作品以上の傑作特集上映に加え、劇場を活用したさまざまなイベントを実施している。

劇中でアイドル・有馬かなを演じた心境を問われた原は「すごく楽しかったです」と話し、「撮影しながらのレコーディングとか、ダンスの振り入れは本当に初めての事だったので、『大変だなぁ』って思いながらやってはいたんですけど、もう本当に、あんなに濃密で宝物みたいな時間はもうなかなかないだろうなって思うくらい、すごく素敵な時間を過ごさせてもらったなっていうのは、時間が経って振り返ってみて改めて強く思います」と、かけがえのない経験であったことをしみじみと語った。

B小町として音楽番組に出演した際の思い出を問われると、原は「私、あの日の記憶、ないんですよ」と明かし、「『3、2、1』のカウントが聞こえたところから、もう真っ白で。終わって、B小町3人でステージ裏のすごく狭い一角に3人でギュッて集まって、『はあ、どうしよう、緊張したね!』と興奮と高揚感を分かち合うみたいな時間の記憶しかなくて(笑)」と、極度の緊張状態にあったことを明かした。さらに原は「相馬灯に絶対出てくるなと。あの景色は出てきます、相馬灯に」と笑いを誘った。

そんなB小町の活動について「B小町、楽しかったね」と話す齊藤が「朝の5時から3人で振り入れをして、そのあと撮影、夜までみたいな感じで。朝3人とも寝てて、でもダンス始めるよって言ったらみんな頑張って起きてダンスして、また寝る。その時はずっと大変だったけど、でもそれも青春だったなと思います」と、ハードながらも充実した日々を振り返った。

これには原も「本当にあの時期は、撮影が終わってその日の夜の時間から振り入れとかしてたよね」と同意し、「あのちゃんとなーたん(齊藤)にすごく引っ張ってもらったのを覚えてます。やっぱり一人でやっているよりも、二人が隣にいてくれるのがだいぶ心強くて、分からないところとかもお互い聞き合えたし、すごく楽しかったです」と、齊藤への感謝を伝えた。

MCから「B小町、まだ続けてやればいいのに」と問いかけられると、齊藤は「やる?」、原も「やろうか。最初で最後のライブとかね」と言うと、会場は大きな拍手に包まれた。

【写真・文/編集部】

「さよなら 丸の内TOEI」は5月9日(金)~7月27日(日)に丸の内TOEIで開催中
提供:東映株式会社
©赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・2024 映画【推しの子】製作委員会