「さよなら 丸の内TOEI」プロジェクトにて『相棒 -劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン』の舞台挨拶が7月24日(木)に丸の内TOEIで行われ、水谷豊、寺脇康文が登壇した。
1960年9月20日に開業した映画館「丸の内TOEI」が、東映株式会社本社の入る東映会館の再開発に伴い、7月27日(日)に閉館する。東映最後の直営館であるとともに、日本最後のロードサイドシアターとしても愛され続けてきた本劇場は、自社作品の興行やイベントにとどまらず、銀座地区、延いては映画業界全体の盛り上げにも寄与してきた。65年という長い歴史のグランドフィナーレを彩る「さよなら 丸の内TOEI」プロジェクトのコンセプトは、劇場へかかわる全ての人への感謝と、「映画館で映画を観る」ことの大切さを改めて訴求することで、5月9日(金)~7月27日(日)の80日間にわたる100作品以上の傑作特集上映に加え、劇場を活用したさまざまなイベントを実施している。
大きな拍手と「右京さーん!」「薫ちゃーん!」という歓声に迎えられ、役衣装で登場した水谷は「皆さん、ようこそ相棒ワールドへ。警視庁特命係の杉下右京です」と役になりきって挨拶。続いて寺脇も「亀山薫です!」と応じ、会場のボルテージは一気に最高潮に達した。
7月27日に閉館を迎える丸の内TOEIの舞台に立ち、水谷は「懐かしいですね」と感慨深げな様子で「その時は劇場の後ろから出てきて」と懐かしんだ。初の劇場版が公開された2008年当時を振り返り、「我々の夢と目標があったんです。それはこのシリーズから映画を作りたいという思いでした。ですから17年前、ここに立った時は感動しましたね。本当に我々の夢が実現したんだと」と、万感の思いを語った。寺脇も「ドラマをやってる時から『これ、テレビのサイズじゃないよね』なんて話をしていて、映画までいけたらいいですよね、なんて話をしてたんです。それが形になって、こんな大きいスクリーンで観れたんで、本当に感動しました」と続けた。
撮影当時の思い出を問われると、寺脇は「自分のこととしては、隅田川に飛び込むシーンがあったんですけども、あの時が寒くて。もう出た後ブルブル震えて、暖房ガンガン効かせた車に入ってお昼ご飯を食べようとしたんですけど、割り箸が割れない、寒すぎて」と過酷な撮影秘話を明かし、会場の笑いを誘った。
一方、水谷は国立競技場での大規模なロケに言及。「中学の時に陸上をやってまして、国立競技場で走ったことがあったんです。それ以来の『相棒』で国立競技場へ行った時には、一人で『ああ、ここ走った』ってじーんとしてました」とエピソードを披露した。
また、シリーズ開始当初の意外な反響について、水谷は「始まった頃って、右京ってすごくちょっと嫌な奴でしたよね。近づき難い。ですから街でロケに行くと、みんな寺脇の所へ行くんですよ。『薫ちゃん!』って。こっち来ないんです。ちょっとだけチラッと見て、みんな行っちゃう。あまり関わりたくない人みたいな」と語ると、寺脇も「いまだに知り合いの人から『水谷さんて、ああいう感じなの?右京さんみたいな』って言う人いるんですよ」と、役のイメージが浸透していることを明かした。
【写真・文/編集部】
「さよなら 丸の内TOEI」は5月9日(金)~7月27日(日)に丸の内TOEIで開催中
提供:東映株式会社
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