日活ロマンポルノリブート第一弾となる行定勲監督『ジムノペディに乱れる』の初日舞台挨拶が11月26日（土）に新宿武蔵野館で行われ、板尾創路、芦那すみれ、岡村いずみ、風祭ゆき、行定勲監督が登壇した。

男女問わず幅広い年齢層の観客で埋め尽くされた場内を見た行定監督は「男性が多いですが、女性も楽しめる映画になっています」と挨拶。主人公の映画監督役を、映画監督としても活躍する板尾をキャスティングした理由を「しゃべらないでニコニコしていて、発する言葉が重く感じた」と答えた行定監督は、釜山国映画祭で板尾がいなくなった後にそこにいた女性が「『板尾さん、色気あるよね』と盛り上がっていた」とオファーしたきっかけを明かした。板尾は「来た！と思いました」とコメントし「亡くなった原田芳雄さんが『ポルノは機会があったらやっておけ』と言っていたのが残っていた」と出演を決めた理由を明かした。

主演を務めた芦那も釜山国際映画祭がきっかけだと話す行定監督。映画監督のキム・ギドクと飲んでいるときにプロデューサーから紹介されたと明かし、本人に「『脱げるの？』って聞いたら『脱げます』って言われたからオーディションに来てもらった」とコメント。芦那はオファーを受けた時の様子を「来た！って思いました」と板尾と同じ答えで会場の笑いを誘った。また、初めての長編映画への出演だが「本番になるとオロオロしてしまった」と明かした芦那だが「2日目からは反射神経でやっていけるように軌道修正した」と自信をもって挑めたことを明かした。板尾は芦那を「覚悟が出来ていたので、競馬で言うと走りたくてしょうがない状態。抑えるのが大変でした」と話し、笑いが起きた。

また、“バランスを考えて”キャスティングされた岡村については、もともとは「もっとベテランの女優という設定だった」と脚本を書き直したことを明かした。岡村は「自分の体がコンプレックスで好きになれなかったけど、合格して自身をもって挑ませていただいた」と笑顔で語った。

最後に行定監督は「（リブートプロジェクトの）第二弾はあるのかな･･･。もう一本撮りたい。日活ロマンポルノでしかできないものをやっていかなきゃいけない」と期待を込めて語った。

撮れない日々が続く映画監督が、肌のぬくもりを求めて女たちの隙間をさまよう―。仕事、名声、そして愛･･･すべてを失った男がたどり着いた先に見つけたものは―。行定勲監督が初めて挑む「ロマンポルノ」作品。主演を板尾創路が務め、ヒロインを新進気鋭の女優・芦那すみれが演じる。