アンヌ・フォンテーヌ監督、ルー・ドゥ・ラージュ

開催中の「フランス映画祭2017」に出品されている『夜明けの祈り』のトークイベントが6月24日(土)に有楽町朝日ホールにて行われ、主演のルー・ドゥ・ラージュとアンヌ・フォンテーヌ監督が登壇した。

日本でいち早くフランス映画の新作を観ることが出来る機会となるフランス映画祭。第25回目の今年は、フランスの国民的女優カトリーヌ・ドヌーヴが「フランス映画祭2017 団長」に就任し、主演作『ルージュの手紙』を引っ提げて来日。さらに昨年本映画祭の団長を務めたイザベル・ユペールがアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた主演作『エル ELLE』で来日するほか、バラエティ豊かなフランス映画が連日上映される。

フランス映画祭2015の開催時に『ボヴァリー夫人とパン屋』を引っ提げて来日したアンヌ・フォンテーヌ監督。今回は約2年ぶりの来日となるが「また東京に来ることができて嬉しい。本作を見ていただいて、感動していただけたら幸いです」と笑顔で挨拶した。主演のルー・ドゥ・ラージュは今回が初来日となるが「アンヌ監督のおかげです」と感謝の気持ちを明かした。

本作はポーランドが舞台で撮影もポーランドで行われているが、アンヌ監督は「フランス人の監督がポーランドで撮影することは稀。ポーランドの寒さはすごかったです」とその過酷な撮影を窺わせた。本作は実際にあった話を基にしているが、その手記との出会いについて「二人のプロデューサーから『すごいテーマがある。拒否できないと』と言ってきた。読んでみたらストーリーも素晴らしく、衝撃を受けたと同時に、人間性や修道女と医者の関係など素晴らしい人間模様を描くことができると思った」と振り返ったアンヌ監督。

本作はバチカンでも上映されたと言い、劇中で描かれている兵士から修道女への蛮行などは「今でもこういったことがあるとおっしゃっていた」と語り、さらに劇中での修道院長の行動について「直面しなければならない。これはセラピーのようだ」と本作を受け入れ、さらに問題を提起するきっかけにもなったことを明かした。

主演のルーは「アンヌから声をかけていただいて、オーディションをして役をいただきました」と振り返り、アンヌ監督はその時のことを「最初に驚いたのが、顔の表情にカリスマ性があり、秘めた頑固な思いや、決意を感じさせた」と語り、当時女性医師が戦場に赴くことがかなり珍しいことであったことから「強い意志を持った女性」という印象がルーとマッチしたことを明かした。また、ルーは撮影中は「ポーランドの女優と共演することで、集中力や細かい点まで気を配る演技を学びました。共演者ではありますが感動し、また(ポーランドの)大女優と共演できたことはいい経験でした」と振り返った。

そんなルーの演技について、アンヌ監督は「監督は1から10まで全部いうのではなく、一緒に作り上げていくもの。私はルーの表情が豊かに変わると思った。沈黙をしている時の表情は素晴らしいと思う」と絶賛。それを受けてルーは「私にとって挑戦でした。しゃべらない演技を重要視していると言われました。世の中を見ると、音が多く、考えもなくしゃべる人も多い。私にとって沈黙は心地のいいものです」と語った。

本作は『ココ・アヴァン・シャネル』『ボヴァリー夫人とパン屋』で世界中の観客を魅了したアンヌ・フォンテーヌ監督の最新作。1945年、第二次世界大戦が終結したこの年に、ポーランドの修道院で起きた悲劇的な事件によって、心身共に傷ついた修道女を救うために尽力した医師マドレーヌ・ポーリアックの知られざる史実を映画化した本作。凛々しい魅力に溢れたマチルドを演じるのは、類いまれな美貌と実力を兼ね備えた、若きスター女優ルー・ドゥ・ラージュ。神の意のままに生きようとする修道院長をアガタ・クレシャ、マチルドと固い友情で結ばれていくシスター・マリア役をアガタ・ブゼクが務める。

【取材・写真・文/編集部】

アンヌ・フォンテーヌ監督

ルー・ドゥ・ラージュ

ルー・ドゥ・ラージュ

ルー・ドゥ・ラージュ

ルー・ドゥ・ラージュ


「フランス映画祭2017」は2017年6月22日(木)~25日(日)に有楽町朝日ホール、TOHOシネマズ日劇にて開催!

映画『夜明けの祈り』は2017年8月5日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国で順次公開!
監督:アンヌ・フォンテーヌ
出演:ルー・ドゥ・ラージュ、アガタ・ブゼク、アガタ・クレシャ
配給:ロングライド
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