巨匠ポール・シュレイダーが構想50年の末に完成させた渾身作『First Reformed(原題)』が『魂のゆくえ』の邦題で4月12日(金)より公開されることが決定した。

戦争で失った息子への罪悪感を背負って暮らす牧師が、自分の所属する教会が社会的な問題を抱えていることに気づき、徐々に信仰心が揺らぎはじめ、諦念と怒りで満ちていく様子を衝撃的に描く。聖職者でありながら内なる怒りと葛藤を抱え、やがて狂気の淵に追い込まれていく主人公トラー牧師を熱演するのはイーサン・ホーク。彼を頼る若い女性をアマンダ・セイフライドが演じる。

トロント映画祭でお披露目された本作は、ポール・シュレイダー最高傑作と評され、批評家からの絶賛に次ぐ絶賛を浴び、アメリカでは気鋭の配給会社A24による公開でスマッシュヒット。本年度の賞レースでも大きな話題を集めており、オスカーの前哨戦として知られるゴッサム賞では作品賞、脚本賞、男優賞の最多3部門でノミネートされ、脚本賞と男優賞を受賞。ナショナル・ボード・オブ・レビューでは脚本賞受賞、ベスト10選出、インディペンデント・スピリット賞でも作品賞、監督賞、主演男優賞の3部門にノミネートを果たした。

1月22日の時点で、延べ103の映画賞ノミネート、受賞59をはたしている本作だが、1月22日に発表されたアカデミー賞のノミネーションではポール・シュレイダー初のオスカーノミネートとして脚本賞にノミネートされた。

ストーリー

トラーは、ニューヨーク州北部の小さな教会「ファースト・リフォームド」の牧師。ある日、トラーはミサに来た若い女性メアリーから、環境活動家の夫マイケルが思い悩んでいるので相談に乗ってほしいと頼まれる。仕方なく出向いたメアリーの家でマイケルと話したトラーは、彼が地球の未来に思い悩むあまり、メアリーのお腹の子を産むのに反対していることを知る。必死に説得を始めるトラーだが、心の底ではマイケルに共感し自分の説明に納得のできないもうひとりの自分がいる。一方、彼は自分の所属する教会が、環境汚染の原因を作る大企業から巨額の支援を受けていることを知る。本当の正義とは一体何なのか。トラーの信仰心は徐々に揺らぎはじめ、やがて怒りにも似た感情が彼を蝕んでいくのだった・・・。

映画『魂のゆくえ』は2019年4月12日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿ほか全国で順次公開!
監督・脚本:ポール・シュレイダー
出演:イーサン・ホーク、アマンダ・セイフライド
配給:トランスフォーマー
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