チャン・ツィイー


10月28日より開催される第32回東京国際映画祭のコンペティション部門の審査委員長が中国の女優チャン・ツィイーに決定した。

第32回を迎える今年の東京国際映画祭は10月28日(月)~11月5日(火)の9日間に開催。会場は、昨年と同様に六本木ヒルズ、EXシアター六本木がメイン会場となる。

今回、映画祭の顔となるコンペティション部門の審査委員長を、世界的に活躍する中国の女優チャン・ツィイーが務めることが決定した。2000年にチャン・イーモウ監督作品『初恋のきた道』で映画デビューを果たし、同作が第50回ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞したことから脚光を浴びる。続く、アン・リー監督『グリーン・デスティニー』(2000)での演技により、国際的な知名度を得るようになった。今後は5月31日に世界同時公開される『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』、そして9月30日公開の『Climbers(原題)』に登場。

これまでに、カンヌ映画祭で2006年にメインのコンペティション部門、2009年にシネ・フォンダシオン、2013 年にある視点部門の審査員を、また2016年にはトロント国際映画祭のプラットフォーム部門の審査員を務めている。さらに、フランス文化省より芸術・文学の分野で功績がある人に贈られる名誉勲章、芸術文化勲章シュヴィリエが授与されている。

なお、コンペティション部門および他部門の審査員については後日発表される。

チャン・ツィイー コメント

初めて東京に来たのは、長編映画のデビュー作とともに、中国から旅に出た若い俳優の時でした。『初恋のきた道』への歓迎の温かさにとても感動し、日本が映画制作に込める愛情と情熱を直に目の当たりにしたことを覚えています。私の長編映画デビュー作が、日本、そして世界中の映画ファンに好評を得たという経験は、この(映画という)視覚的な方法が物語を語る力、普遍的に感じられる悲しみと喜びを表現する力というものを教えてくれました。若い俳優にとって、これは素晴らしい体験でした。今回東京国際映画祭にご招待いただき、日本の映画ファンと一緒に過ごすことができることは大きな喜びであり、また審査委員長として、名だたる映画人とともに素晴らしい作品を見つけ、称えることができるという格別な経験ができることを光栄に思います。

久松猛朗(フェスティバル・ディレクター)コメント

この度、第32回東京国際映画祭の審査委員長に女優のチャン・ツィイーさんをお迎え出来ることを心より嬉しく思います。彼女は、言うまでもなく、中国のみならず世界で活躍する女優の一人ですが、長編映画デビュー作『初恋のきた道』で彼女を見た時の衝撃は未だに忘れられません。また彼女は鈴木清順監督の『オペレッタ狸御殿』にも主演され、日本人が非常に親しみを感じる女優でもあります。今回、東京国際映画祭で彼女と一緒にお仕事を出来ることは本当に楽しみですし、それが双方にとって実りあるものになることを心より願っています。

「第32回東京国際映画祭」は2019年10月28日(月)~11月5日(火)に六本木ヒルズ、EXシアター六本木ほかで開催!