リアル上映&オンライン配信のハイブリッド開催される「イタリア映画祭2020」の上映作品が決定した。

「日本におけるイタリア年」をきっかけに2001年の春に始まり、毎年1万人を超える観客が訪れる恒例イベントとなったイタリア映画祭。リアル上映とオンライン配信のハイブリッド開催となる今回は、11月13日(金)・14日(土)にリアル上映が行われ、その後11月20日(金)~12月20日(日)までの1か月にわたってオンライン上映が行われる。

オンライン上映は、【新作】【4人の名優たち】【コメディー】【監督デビュー作】【短編】というテーマにくくられた全29タイトルがラインナップ。いずれの作品も日本においてはここでしか見ることができない貴重な機会となっている。

【新作】はリアル上映も決定している『幸運の女神』『オール・マイ・クレイジー・ラブ』『きっと大丈夫』の3本。【4人の名優たち】では、『マーティン・エデン』、Netflix『オールド・ガード』などに出演している日本でも人気急上昇中のルカ・マリネッリをはじめ、マルゲリータ・ブイ、ヴァレリオ・マスタンドレア、アルバ・ロルヴァケルといった名実ともにイタリアを代表する旬な名優4人にフォーカス。【コメディー】は、過去イタリア映画祭でも好評を博したイタリアならではの多岐に渡ったコメディー作品を堪能できる。

【監督デビュー作】では、長編監督作品は3本だけだが、カンヌ国際映画祭でグランプリや脚本賞を受賞し、若干38歳でいまやイタリアを代表する監督の一人となった若き天才アリーチェ・ロルヴァケルの監督デビュー作『天空のからだ』や、マーティン・スコセッシが才能を認めたジョナス・カルピニャーノの初監督作『地中海』も観ることができる。【短編】では、巨匠マルコ・ベロッキオ(『シチリアーノ 裏切りの美学』『夜よ、こんにちは』)の2作品や女優としても活躍するジャズミン・トリンカ初監督作品を無料で観ることができる。

日本の劇場や動画配信サービスでは観ることのできないラインナップは、今年で20回目の節目を迎える映画祭の集大成ともなっている。イタリア映画が初めての方には慣れ親しむことができるコメディーがそろっている一方で、LGBTQやSDGsなどの社会的テーマを持った作品もあり、映画祭ファンにとってはお気に入りや見逃した作品を改めて観ることや多岐に渡って色々な作品に触れることのできる特別な期間となっている。

オンライン配信の料金形態は、新作1200円、旧作500円、短編は無料で、ストリーミング期間は72時間。詳細は公式サイトまで。

作品リスト

【新作】
『幸運の女神』(2019)
 監督:フェルザン・オズペテク
 出演:ステファノ・アッコルシ、エドアルド・レオ、ジャズミン・トリンカ
『オール・マイ・クレイジー・ラブ』(2019)
 監督:ガブリエーレ・サルヴァトーレス
 出演:クラウディオ・サンタマリア、ヴァレリア・ゴリーノ、ディエゴ・アバタントゥオーノ
『きっと大丈夫』(2020)
 監督:フランチェスコ・ブルーニ
 出演:キム・ロッシ・スチュアート、ロレンツァ・インドヴィーナ、バルバラ・ロンキ

【4人の名優たち】
《マルゲリータ・ブイ》
『無邪気な妖精たち』(2001)
 監督:フェルザン・オズペテク
 出演:マルゲリータ・ブイ、ステファノ・アッコルシ
『まっさらな光のもとで』(2009)
 監督:フランチェスカ・コメンチーニ
 出演:マルゲリータ・ブイ、ガエターノ・ブルーノ、アントニア・トルッポ
『私と彼女』(2015)
 監督:マリア・ソーレ・トニャッツィ
 出演:マルゲリータ・ブイ、サブリーナ・フェリッリ

マルゲリータ・ブイ


《ルカ・マリネッリ》
『来る日も来る日も』(2012)
 監督:パオロ・ヴィルズィ
 出演:ルカ・マリネッリ、トニー
『イタリアの父』(2017)
 監督:ファビオ・モッロ
 出演:ルカ・マリネッリ、イザベッラ・ラゴネーゼ

ルカ・マリネッリ


《ヴァレリオ・マスタンドレア》
『考えてもムダさ』(2007)
 監督:ジャンニ・ザナージ
 出演:ヴァレリオ・マスタンドレア、アニタ・カプリオーリ、ジュゼッペ・バッティストン
『家の主たち』(2012)
 監督:エドアルド・ガッブリエッリーニ
 出演:ヴァレリオ・マスタンドレア、エリオ・ジェルマーノ、ジャンニ・モランディ、ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ
『幸せの椅子』(2013)
 監督:カルロ・マッツァクラーティ
 出演:イザベッラ・ラゴネーゼ、ヴァレリオ・マスタンドレア、ジュゼッペ・バッティストン
『幸せな感じ』(2018)
 監督:ヴァレリア・ゴリーノ
 出演:リッカルド・スカマルチョ、ヴァレリオ・マスタンドレア

ヴァレリオ・マスタンドレア


《アルバ・ロルヴァケル》
『司令官とコウノトリ』(2012)
 監督:シルヴィオ・ソルディーニ
 出演:アルバ・ロルヴァケル、ヴァレリオ・マスタンドレア、ジュゼッペ・バッティストン
『処女の誓い』(2015)
 監督:ラウラ・ビスプリ
 出演:アルバ・ロルヴァケル、フロンヤ・コデリ、ラース・アイディンガー
『ルチアの恩寵』(2018)
 監督:ジャンニ・ザナージ
 出演:アルバ・ロルヴァケル、エリオ・ジェルマーノ、ジュゼッペ・バッティストン

アルバ・ロルヴァケル


【コメディー】
『ラ・パッショーネ』(2010)
 監督:カルロ・マッツァクラーティ
 出演:シルヴィオ・オルランド、ジュゼッペ・バッティストン、カシャ・スムトニャク
『バッグにはクリプトナイト』(2011)
 監督:イヴァン・コトロネオ
 出演:ヴァレリア・ゴリーノ、クリスティアーナ・カポトンディ、ルカ・ジンガ
レッティ、リベロ・デ・リエンツォ
『それは息子だった』(2012)
 監督:ダニエーレ・チプリ
 出演:トニ・セルヴィッロ、ジゼルダ・ヴォローディ
『君が望むものはすべて』(2017)
 監督:フランチェスコ・ブルーニ
 出演:アンドレア・カルペンツァーノ、ジュリアーノ・モンタルド、ドナテッ
ラ・フィノッキャーロ
『環状線の猫のように』(2017)
 監督:リッカルド・ミラーニ
 出演:パオラ・コルテッレージ、アントニオ・アルバネーゼ、ソニア・ベルガマスコ
『私が神』(2018)
 監督:アレッサンドロ・アロナディーオ
 出演:エドアルド・レオ、マルゲリータ・ブイ、ジュゼッペ・バッティストン
『アルマジロの予言』(2018)
 監督:エマヌエーレ・スカリンジ
 出演:シモーネ・リベラーティ、ピエトロ・カステッリット、ヴァレリオ・アプレア、
ラウラ・モランテ
『月を買った男』(2018) 監督:パオロ・ズッカ/出演:ヤコポ・クッリン、ベニート・ウルグ、ステファノ・フレージ

【監督デビュー作】
『天空のからだ』(2011)
 監督:アリーチェ・ロルヴァケル
 出演:イーレ・ヴィアネッロ、サルヴァトーレ・カンタルーポ
『ミエーレ』(2013)
 監督:ヴァレリア・ゴリーノ
 出演:ジャズミン・トリンカ、カルロ・チェッキ、リベロ・デ・リエンツォ
『地中海』(2015)
 監督:ジョナス・カルピニャーノ
 出演:クドゥ・セイオン、アラサン・シィ

【短編】
『私のママでいる』(2020)
 監督:ジャズミン・トリンカ
 出演:アルバ・ロルヴァケル
『道化師』(2016)
 監督:マルコ・ベロッキオ
 出演:ルチア・ラーニ、ルカ・ミケレッティ、フェデリカ・フラカッシ
『戦闘』(2018)
 監督:マルコ・ベロッキオ
 出演:ファブリッツィオ・ファルコ、バルバラ・ロンキ

イタリア映画祭2020

【リアル上映】
会期:11月13日(金)、14日(土)
場所:イタリア文化会館アニェッリホール(東京都千代田区九段南2丁目1-30)
料金:無料(イタリア映画祭公式サイトから申込で抽選)※応募は既に締切
【オンライン配信】
会期:11月20日(金)~12月20日(日)
公式サイト: こちら