好きな人とただ、分かりあいたいだけ―『はざまに生きる、春』の本編&メイキング映像が解禁された。

本作は現在出版社で漫画編集者として働く葛里華監督による初のオリジナル長編作品。発達障害の特性を持つ画家・屋内と、出版社に勤務する編集者・春の恋模様を描く。主人公・屋内透を演じたのは第12回TAMA映画賞最優秀新進男優賞や第45回報知映画賞新人賞など数々の映画祭でその実力を認められ、『レジェンド&バタフライ』、『エゴイスト』など出演作品が続く俳優・宮沢氷魚。屋内に恋する小向春を演じたのは、カンヌ映画祭に選出された映画『初恋』でオーディションの末、ヒロイン役を射止め数々のドラマ・映画で活躍する小西桜子。葛監督はこれまでに自主映画を制作し2016年に公開された短編映画『テラリウムロッカー』(脚本・監督・編集)では「カナザワ映画祭2019」にて新人監督部門に入選したほか、「TAMA NEW WAVE ある視点」、「知多半島映画祭」に入選されるなど、その才能に注目が集まっている若手監督。

今回解禁された本編映像は、画家の屋内(宮沢)に「春さん大変です!今すぐ来てください!早く!」と電話で呼び出され走って向かう、雑誌編集者の春(小西)のシーンから始まる。春が駆けつけた先には、アパートの壁に青色の絵を描く屋内がいた。突然のことに戸惑う春に、屋内は手を絵の具で染めて無邪気に「この光が綺麗だから、閉じ込めたかった」と、建物に差し込む光を使った絵を完成させていく。人目を憚らず、光が差しているこの瞬間に絵を完成させたいという気持ちで絵を描く屋内の姿と、その絵を見せるために春を急に呼び出したという事実に、戸惑いながらもどんどん屋内に惹かれていく春の気持ちが伝わる映像となっている。

併せてメイキング映像も解禁された。本番で描く絵を事前に練習をする宮沢は、手に絵の具をつけて描いていくテンポなどを丁寧に確認しており、役への真摯な姿勢が窺える。真剣な面持ちで絵に向き合う姿はまるで本物の屋内透のよう。雑誌編集者と取材を受ける画家としての2人の関係が、どんな時間を共有し、どう分かり合っていくのか。恋のすれ違いの切なさ・もどかしさ、好きな人と分かり合いたいとただ願う気持ち。誰もが経験する普遍的な感情に心が動き、“人を好きになる”ことへの希望が溢れる―。

本編&メイキング映像

『はざまに生きる、春』は2023年5月26日(金)より公開
監督・脚本:葛里華
出演:宮沢氷魚、小西桜子
細田善彦、平井亜門、葉丸あすか、芦那すみれ
田中穂先、鈴木浩文、タカハシシンノスケ、椎名香織、黒川大聖、斉藤千穂、小倉百代、渡辺潤、ボブ鈴木/戸田昌宏
配給:ラビットハウス
©2022「はざまに生きる、春」製作委員会