第36回東京国際映画祭 ガラ・セレクション部門出品作品『怪物の木こり』のジャパンプレミアが10月31日(火)にTOHOシネマズ日比谷で行われ、亀梨和也、菜々緒、吉岡里帆、染谷将太、中村獅童、三池崇史監督が登壇した。

2019年に「このミステリーがすごい!大賞」を受賞した小説『怪物の木こり』(倉井眉介/宝島社文庫)を実写映画化した本作。凶器の斧で脳を奪い去る連続猟奇殺人事件が発生…次に狙われたのは弁護士・二宮彰。しかし二宮は、犯人をも凌駕する狂気のサイコパスだった。追う者と追われる者が入れ替わっていく先読み不可能なストーリー、その驚愕の結末とは…。意表を突く展開が連続する衝撃作が“超刺激サスペンス”として映画化される。監督を務めるのは三池崇史。目的のためには手段を選ばず殺人すらいとわない狂気のサイコパス弁護士・二宮彰役に亀梨和也、捜査本部で孤立しながらも連続殺人事件を追う警視庁のプロファイラー・戸城嵐子役に菜々緒、二宮の本性を知らない婚約者・荷見映美役に吉岡里帆ほか、二宮の協力者のサイコパス外科医・杉谷九郎役を染谷将太、過去の殺人事件の容疑者・剣持武士役を中村獅童が演じる。

本作で3度目の共演という亀梨と菜々緒だが、「多くを話をさずとも阿吽な部分で構築しながら本番を迎えてお芝居をできたので楽しかったです」という亀梨。菜々緒は亀梨について「(本作で演じたのは)今までで一番怖いキャラクター、一番サイコパスな役を演じられていて多彩だなと。どこまで亀梨さんは進化していくんだろうと楽しみになる」と称賛すると、「YouTubeも始めました」と付け加えて笑いを誘う亀梨。菜々緒は「(今回の役は)亀梨さん以外考えられない」と絶賛した。

初共演の吉岡について、亀梨は「柔らかい印象を勝手に持っていたんですけど、芯があってキャラクターに正面から向き合っていて、テレビで見ていた印象とは違った覚悟を感じて、心地よく一緒にいさせていただきました」と振り返り、さらに染谷については「俳優として見習う点はたくさん」と尊敬の気持ちをあらわにした。また、中村については「プライベートで何度もご一緒させていただいていて、今回もすごく心強い。役としては難しい関係値だったんですけど、初めて役を抱えた状態で向き合った時のすごみは僕も乗せてもらったなと感謝しています。仕事で会うと不思議ですよね」と語った。

その亀梨について、中村は「僕がクランクアップの日に亀梨さんは終わるのが早くて帰っちゃったんです。みんなさんに送っていただいて帰ろうかなと思ったら「亀梨さんが向かってるんで待っててください』って」と明かすと、亀梨は「待機しているので連絡くださいって。これは監督がいけませんよ、巻いたわけですから」と笑いを誘った。そのキャスト陣について三池監督は「それぞれがその役を演じる、思いとか目的を持たれている」と語った。

また、この日がハロウィーンであることにちなんで、ハロウィーンの思い出を聞かれると「毎年カボチャに顔を描いています」という亀梨。菜々緒は「六本木と渋谷に近づかない」、吉岡は「普段は何もしないんですけど、1回だけNYのハロウィーンに遊びに行ったことがありまして仮装のクオリティが高くて」と明かし、染谷は「(俳優は)年中仮装しているようなもの。仮装意欲がなくなっちゃった」と笑った。その中で中村は「ハロウィーンは大好きなんだけどね、渋谷で芝居をやっているときに街がハロウィーンで楽しそうだなと思って。大渋滞になっちゃってなかなか家に帰れなくてっていう思い出。だけどハロウィーンは好きだぜ」と答えた。

最後に亀梨は「みなさんが感じ取ったものを大切に見ていただきたいです。バイオレンスな描写が苦手な方もいらっしゃると思いますが、たくさんの方に見ていただきたいときれいに撮ってくださっています。表面にあるものの奥にあるメッセージを感じ取ってもらって、見終わってお話ができるような映画です」とメッセージを送った。

第36回東京国際映画祭は、10月23日(月)~11月1日(水)の10日間にわたってに日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区地区で開催。期間中には219本が上映される。

【写真・文/編集部】

第36回東京国際映画祭は2023年10月23日(月)~11月1日(水)に日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催

『怪物の木こり』は2023年12月1日(金)より公開
監督:三池崇史
出演:亀梨和也、菜々緒、吉岡里帆、柚希礼音、みのすけ、堀部圭亮、渋川清彦、染谷将太、中村獅童
配給:ワーナー・ブラザース映画
©2023「怪物の木こり」製作委員会