『ある閉ざされた雪の山荘で』の公開直前カウントダウンイベントが1月7日（日）に都内で行われ、重岡大毅、間宮祥太朗、戸塚純貴、飯塚健監督が登壇した。

東野圭吾が1992年に発表した『ある閉ざされた雪の山荘で』を実写映画化した本作。登場人物が全員役者であり、彼らが挑む新作舞台の主役の座をかけたオーディションの最終選考が、“大雪で外部との接触が断たれた山荘”という架空の密室空間で行われる設定で、書籍発売当時大きな話題となった。ところが映像化については、トリックや人物描写の複雑さから不可能と長年思われていたことに加え、東野自身も「想像もしていなかった」と語るように、今回の実写映画化の仕上がりに不安を覚えていたことを明かしている。しかし試写での鑑賞後、「それは全く杞憂でした」と言い切り、映画の完成度の高さを絶賛。原作者も「見事」と唸るサスペンス・エンターテインメントが誕生した。

2024年を迎えて最初のイベントということで、今年の抱負を聞かれた登壇者。年末に行った占いでは“運勢がいい”と言われたという重岡は「いま気分的に乗っていますので」と話しつつ、「抱負は健康第一で。あとはワクワクすることに正直に楽しんでいこうかなと」と抱負を語った。

「（今回が）『ある閉ざされた雪の山荘で』がイベント初めですし、作品として世の中に出るのも（今年）初めてなので、たくさんの方に見ていただいていいスタートが切れれば」と本作のヒットを願う間宮。戸塚は「売れたいなと…とにかく売れたい。ネクストブレイクと言われ続けて10年以上経ちますから。本格的に売れ始めていきたい」と笑いを誘った。続く飯塚監督は「売れた戸塚くんと映画を撮れたらいいな」と語った。

本作を試写で一緒に見たという重岡と間宮。「何が起こったかすべて分かった状態で見たんですけど、おもしろかったんです、それが一番うれしかった」と内容が分かっていても楽しめたという重岡。間宮も「ラストも分かったうえで登場人物の所作や細かいところを楽しんで、いろいろ考えて、内容も知っているし、自分たちがやったことすら楽しみがいがあるシーンの連続なので、これ初見だったらどういう感じで見るんだろうねと」と2人で話したという。一方で、“小さい画面で見た”という戸塚は「大画面で楽しむべき作品だなと思いました」と笑いを誘った。

多重構造の脚本では「起きている物事を見ている視点が違うので」という間宮。重岡は「分かりやすすぎても、分からなさすぎても」と演じるうえでの難しさもあったといい「バランス感は最初の段階から練り上げられたものだと思いました」と本作の魅力を明かし、「心に残るメッセージもある」と語った。

また、試写を鑑賞した原作ファンからも高評価だという本作だが、重岡が演じる久我については原作とはキャラクター設定に異なる部分もあるというが「部外者という点では、普段はWEST.というグループでやっていますし、違うフィールドでやっているものですが、役者一本でやっているみんなに飛び込むのはある種、部外者と言いますか」と、自身が演じた久我の気持ちと重なる部分もあったという。「確かに部外者感は」という戸塚だが、一方で間宮は「一番存在感があった。本当に部外なのか？と思うくらい」と笑いを誘った。

終始和気あいあいとしたキャスト陣だが、本作ではほとんどのキャストが初共演だったという重岡。その中でも、“10年くらい”重岡と共演したかったという間宮は「その時に流れている感情とかやりとりにビビットに反応するので、そのフラットさが、いい塩梅だったなと思います」と重岡の佇まいを称賛した。

さらに、本作の展開について「みなさん予測できないことが待ち受けている」という戸塚。間宮は「いいもの見たなという気持ちになれる」、重岡も「今年初めて映画館に行く方も多いと思う。本当にピッタリだと思います」と本作を見終わった際の気持ちについて語った。

最後に戸塚は「どんな方が見ても楽しめる作品です。どう思うかもいろいろな考え方があると思います。盛り上がってくれたらうれしいです」、間宮は「没入感がある映画です。大画面で一緒に見つめながら楽しんでいただければ」、重岡は「最初にお話をいただいたときに、東野圭吾さんの作品ということで楽しんでいただける原作があって、映像化が難しいと言われている作品だと。僕、92年生まれで、この作品も92年に生まれた作品で縁を感じて。やってよかったとすごく思っています。2024年、1回目の映画になる方がほとんどだと思います。一発目にサスペンスエンターテインメント、みんなが楽しめる作品です」と本作をアピールした。

【写真・文／編集部】

『ある閉ざされた雪の山荘で』は2024年1月12日（金）よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開
監督：飯塚健
出演：重岡大毅
中条あやみ、岡山天音、西野七瀬
堀田真由、戸塚純貴、森川葵
間宮祥太朗
配給：ハピネットファントム・スタジオ
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