原作:吉田修一×監督・脚本:大森立嗣のタッグが贈る映画『湖の女たち』の特別予告映像「男たち編」「女たち編」が解禁された。

全編にわたって観る者の理性と感性を激しく揺さぶり、比類なき衝撃的な映画体験をもたらすヒューマン・ミステリーである本作。介護施設での殺害事件を発端に、想像もつかない方向へとうねり出す物語は、重層的な構造と壮大なスケール感で観る者を圧倒する。事件が混迷を極めるなかで、身も心も剥き出しでさらけ出す難役に挑んだのは、刑事・濱中圭介役を演じた福士蒼汰と、事件が起きた施設の介護士・豊田佳代役を演じた松本まりか。圭介と佳代は、支配する者と支配される者の危うい関係を深めていき、密会を重ねてゆく。一心不乱に互いを求めて貪り合うその姿は、闇夜の湖畔で艶めかしい“生”の輝きを放つ。登場人物の弱さと切なさ、愚かさと愛おしさ、汚れとイノセンスの両面をまっすぐに見据えたその描写は、あらゆる観客に人間という存在の本質を問いかけるかのよう。

今回、ある不審死事件を発端に暴かれていく深い闇と人間模様…登場人物たちを“男”と“女”2つの視点で映し出した、特別予告「男たち編」「女たち編」の2種が解禁された。「男たち編」では不審死事件を追う刑事、濱中圭介(福士蒼汰)と伊佐美佑(浅野忠信) にフォーカス。事件の真実を追求するよりも犯人を確保することを優先し、容疑者に対し不当な取り調べや圧迫捜査を繰り返していく2人。映像では、介護士の松本郁子(財前直見)に荒々しい態度で問い詰める様子も映し出されている。彼らを蝕む歪んだ支配欲が行きつく先にあるものとは…。そして映像の最後に伊佐美によって発せられる「濱中君よ、世界は美しいんかなぁ」という言葉に含まれている真の意味とは…。

「女たち編」では本作のキーマンとなる4人の女たちが映し出されていく。事件が起きた介護施設で働き、次第に濱中とインモラルな関係に溺れていく介護士・豊田佳代(松本まりか)、事件の真実を追いかける正義感溢れる週刊誌の若手記者・池田由季(福地桃子)、刑事の濱中と伊佐美に不当な容疑をかけられ、次第に心身ともに追い詰められていく介護士・松本郁子(財前直見)、池田が事件について調査していくうちに辿り着く、本事件で殺された100歳の老人の謎めいた妻・市島松江(三田佳子)。心を縛りつけられていた彼女たちは、本事件とその過去に隠された衝撃の事実を通して、時に抗い、叫びながら、自身を解放しようとする。

本作の登場人物たちと重要なシーケンスが断片的に切り取られた両映像は、不審死事件の裏に隠された深い闇と渦巻く人間模様を更に色濃く感じ取れる仕上がりとなっている。

特別予告「男たち編」
特別予告「女たち編」

『湖の女たち』は2024年5月17日(金)より全国で公開
監督・脚本:大森立嗣
出演:福士蒼汰、松本まりか
 福地桃子、近藤芳正、平田満、根岸季衣、菅原大吉
 土屋希乃、北香那、大後寿々花、川面千晶、呉城久美、穂志もえか、奥野瑛太
 吉岡睦雄、信太昌之、鈴木晋介、長尾卓磨、伊藤佳範、岡本智礼、泉拓磨、荒巻全紀
 財前直見/三田佳子
 浅野忠信
配給:東京テアトル、ヨアケ
©2024 映画「湖の女たち」製作委員会