ミュージカル『レ・ミゼラブル』の本初日開幕記念会見が12月21日(金)に帝国劇場で行われ、ジャン・バルジャン役の吉原光夫、佐藤隆紀、飯田洋輔、ジャベール役の伊礼彼方、小野田龍之介、石井一彰、ファンテーヌ役の昆夏美、生田絵梨花、木下晴香が登壇した。

1987年の日本初演以来、全世界で興行収入記録を更新し続ける“ミュージカルの金字塔”が、2024年~2025年にかけて帝劇クロージング公演を含む日本全国6都市でツアー公演を行う。フランス文学の巨匠ヴィクトル・ユゴーによる原作の持つ、「無知と貧困」「愛と信念」「革命と正義」「誇りと尊厳」といったエッセンスを余すことなくミュージカルに注ぎ込んだ本作は、1985年のロンドン初演を皮切りに、日本では1987年6月に帝国劇場で初演を迎え、以来熱狂的な支持を得ながら、東宝演劇史上最多の3,459回という驚異的な上演回数を積み上げている。2019年、約30年ぶりの北海道公演を含めた全国5大都市ツアー公演はチケット即日完売の大盛況、続く2021年の全国4大都市ツアー公演では、コロナ禍の中、25回の公演中止を乗り越え、上演回数はついに3,459に達した。そして2024年12月~2025年6月、さらに新たなキャストを迎えて、建替えによる閉館前の帝劇クロージング公演を含む6大都市ツアー公演が日本全国を駆け巡る。

いよいよ本初日を迎えた気持ちを漢字一文字で例えると「真」という吉原は「今回で7回目のバルジャンなんですけど、いろんな状態の自分と出会いながらここまでやってきた」と振り返り、「ジャン・バルジャンが持っている光にも引っ張られ、影にも引っ張られ、なんとか真ん中にいて正しくあろうとするということを掴みたいし、掴もうとしているし、掴めるんじゃないかと思ってる」と語った。「熱」と答えた佐藤は「お客様、役者も含めて熱い思いで作品の公演を待っています。支えてくださるスタッフの皆様も成功するために熱い思いを持って作品に携わっている部分を見てきました。その熱い思いに自分も応えられるように、そしてお客様に熱い舞台をお届けできるように熱く千秋楽まで頑張っていきたい」と意気込んだ。「響」という飯田は、今回初めて本作に参加となり「全編音楽でつづられる響きの中で行われるミュージカルストーリー。全国に回っていくわけですけど各ホールの響きとも調和しながらやっていきたいし、このカンパニーの素敵な仲間たちと先輩方に囲まれていい時間を過ごせたので、いつまでも響きあえる仲間たちと最後までこの作品をお届けできたら」と感慨深げな様子を見せた。

「繋」という伊礼は「今回は3回目で緊張から開放されて、スタッフさんとの繋がりもできて自然に稽古場に立てたし、自然に舞台に立てる自分を発見できた」といい、「揺」と答えた小野田は「この作品に登場する人物が感動とか希望とか愛に心を揺さぶられながら生きているんだろうと感動を味わいまして」といい、「舞台全体の作品の感動で心が揺さぶられるのが客席に伝わった時、劇場全体が特別な空間になっていくのをプレビュー期間に改めて『レ・ミゼラブル』の力強さと恐ろしさを感じました」と語った。「感謝の謝」という石井は「15年ぶりに『レ・ミゼラブル』に関わることになりまして、その時にいた方に『おかえり』と温かく迎えていただきました。その気持ちをお返ししたい」と話し、さらに「プレビューを終えてお客様から温かい拍手をいただいた」と話した。

「幸」という昆は「(これまでは)エポニーヌから見る景色で『レ・ミゼラブル』をとても愛していたんですけど、今回ファンテーヌということで、違う視点から物語を見れるのが稽古の時点から楽しくて、幸せだなと思っていました」と明かし、「プレビューでお客様から本当に温かい拍手をいただて、これを来年の6月までお届けできるのはとても幸せなことだし、みんなで一から新しい作品をお届けできることに幸せを感じた」と語った。「巡」と答えた生田は「コゼット、エポニーヌとして出させていただいて、今回ファンテーヌで新しい挑戦をさせていただきます。同じ作品にファンテーヌとして巡り巡って携わることができるのは幸せだなと。その幸せをかみ締めながら、ステージに立っていけたら」と語った。木下は「闘」と答え、「初めてこの作品に携わらせていただいて、改めてそれぞれのキャラクターがいろんなものと闘い続けている、すごくまぶしい作品だと感じました。ファンテーヌを演じる身としても、コゼットのために命がある限り闘い続けるその姿をしっかり見ていただけるようにがんばりたい」と語った。

【取材/編集部】

キャスト

ジャン・バルジャン…吉原光夫、佐藤隆紀、飯田洋輔★
ジャベール…伊礼彼方、小野田龍之介☆、石井一彰☆
ファンテーヌ…昆夏美☆、生田絵梨花☆、木下晴香★
エポニーヌ…屋比久知奈、清水美依紗★、ルミーナ★
マリウス…三浦宏規、山田健登★、中桐聖弥★
コゼット…加藤梨里香、敷村珠夕、水江萌々子★
テナルディエ…駒田一、斎藤司、六角精児、染谷洸太☆
マダム・テナルディエ…森公美子、樹里咲穂、谷口ゆうな
アンジョルラス…木内健人、小林唯★、岩橋大☆
※★初出演、☆役替わり出演

アンサンブル…青山瑠里、新井海人、荒居清香、五十嵐志保美、石井麻土香、石津秀悟、石丸椎菜、伊藤広祥、岩橋 大、宇山玲加、大泰司桃子、大津裕哉、笠行眞綺、鎌田誠樹、菊地 創、北村沙羅、吉良茉由子、小林遼介、湖山夏帆、近藤真行、佐々木淳平、柴原直樹、島崎伸作、清水咲良、白鳥光夏、杉浦奎介、田川景一、丹宗立峰、土倉有貴、中村 翼、西村実莉、般若愛実、東 倫太朗、深堀景介、藤岡義樹、増原英也、増山航平、町田慎之介、町屋美咲、松村桜李、三浦優水香、三島早稀、宮島朋宏、ユーリック武蔵、横田剛基、横山友香、吉岡花絵、蘆川晶祥 (五十音順)

子役…アッカヤ陽仁、大園尭楽、中井理人、荒川寧音、井澤美遥、井手陽菜乃、内 夢華、鞆 琉那、平山ゆず希

上演スケジュール

帝劇公演 2024年12月20日(金)初日~2025年2月7日(金)千穐楽
※プレビュー公演:2024年12月16日(月)~12月19日(木)
2025年全国ツアー公演
大阪公演 3月2日(日)~3月28日(金) 梅田芸術劇場メインホール
福岡公演 4月6日(日)~4月30日(水) 博多座
長野公演 5月9日(金)~5月15日(木) まつもと市民芸術館
北海道公演 5月25日(日)~6月2日(月) 札幌文化芸術劇場hitaru
群馬公演 6月12日(木)~6月16日(月) 高崎芸術劇場