Japan Now部門女優特集 「Japan Now 銀幕のミューズたち」
安藤サクラ、蒼井優、満島ひかり、宮崎あおい

今年で30回目を迎える「東京国際映画祭」の蜷川実花による写真を起用したアニバーサリービジュアルが解禁され、特別企画第1弾として「Japan Now部門女優特集」が発表された。

いま世界に発信したい日本を代表する作品の数々を、映画祭独自の視点でセレクションするJapan Now部門。本部門では、海外へ紹介したい映画人として過去2年で、原田眞人監督、岩井俊二監督が特集された。今年度はアニバーサリーイヤーの特別編として「Japan Now 銀幕のミューズたち」と題して、スクリーンで輝く現代のミューズ、女優の安藤サクラ、蒼井優、満島ひかり、宮﨑あおいの4人を特集する。同世代でありながら、別々の個性を持ち、その魅力で日本映画シーンを牽引する女優陣の最新作やターニングポイントとなった作品などを上映するとともに、本人と実際にインスパイアを受けた監督やクリエイターが登壇してトークイベントを実施する予定。企画の詳細やラインナップは後日発表される。

また、記念すべき第30回のメインビジュアルとして、リオオリンピック・パラリンピック閉会式のフラッグハンドオーバーでクリエイティブ スーパーバイザー、チーフアートディレクターを務めた佐々木宏(クリエイティブ・ディレクター)、浜辺明弘(アート・ディレクター)を迎えて制作された新ビジュアルが解禁された。このビジュアルは、新たな30年を祝う「祝祭観」、そしてどこにもない「TOKYO」の魅力を強く打ち出したいとの思いから、日本を代表する写真家で映画監督でもある蜷川実花の写真を起用している。蜷川が写す、さまざまな「TOKYO」の表情を1本の「Tokyo FILM」と言う映画に例え、カンヌ国際映画祭を皮切りに、本映画祭の会期に向けていくつものシーンが展開される。

安藤紘平(Japan Now部門プログラミング・アドバイザー)コメント

第30回記念特別企画として本年は、“日本の今”を代表する銀幕のミューズたち4人を特集します。安藤サクラは、圧倒的な個性と演技力でその地位を確固たるものとしています。『0.5ミリ』の変化に富んだ演技、『百円の恋』の体当たり演技。身近に見えて、しかし、実際には手の届かないところにいる本物の“女優”です。蒼井優は、周りにいそうな親近感と、高嶺の花のようなストイックさの両極を備えたギャップが魅力の女優です。内面の優しさと強い意思から、近年、山田洋次監督が作品で“今に必要な優しさと希望”を彼女に託しているのもうなずけます。満島ひかりは、ほんの少しの仕草、微妙な表情の変化で台詞より多くの感情や心境を一瞬で伝える演技力があり、彼女の凄さです。思っていることとちぐはぐな行動をとってしまう人間という生き物の内面を鮮やかに表現します。宮﨑あおいは、なんと言っても、あのキラキラした笑顔です。無垢で愛らしい笑顔から内に秘めた悲しみをこれほど表現できるのは彼女しかいないでしょう。『怒り』でも、彼女の笑顔が魅力的なほど、愛情と疑念の中で葛藤する姿が胸に突き刺さります。

第30回東京国際映画祭 アニバーサリービジュアル

「第30回東京国際映画祭」は2017年10月25日(水)~11月3日(金・祝)に六本木ヒルズ、EXシアター六本木ほかで開催!