藤井武美、古川雄輝、クァク・ジェヨン監督

『風の色』の完成披露試写会が11月29日(水)に都内で行われ、古川雄輝、藤井武美、クァク・ジェヨン監督が登壇した。

本作の撮影から2年が経ち、1月の公開が控える本作を「やっとお見せできる」と口をそろえ、安堵の笑みを見せた古川雄輝と藤井武美。構想は10年ほど前にゆうばり国際ファンタスティック映画祭で北海道を訪れた際に、その地にほれ込んだと振り返るクァク・ジェヨン監督。しかし、本作が実際に撮影され、完成するまでに長い年月がかかったことについては「(登壇した)二人にお会いするために10年待ったんだと思います」と笑顔を見せた。

日韓合作の本作だが、すでに海外で活躍を見せる古川は「素直に嬉しかった」と振り返り「主演をやらせていただくことと、クァク・ジェヨン監督の作品に出れることが光栄だと思っています」と語った。1万人のオーディションから選ばれた藤井は「絶対(この役を)取ってやるという気持ちしかなかった」とオーディション時を振り返り、実際にキャスティングが決まった際には「叫びました」と明かし、会場の笑いを誘った。

劇中ではマジシャン役ということもあり実際のマジックも披露している古川。Mr.マリックががマジック指導を行ったという本格的なものではあったものの、「撮影の20分前に初めて練習をするマジックが多くて、すぐ本番だった」とその苦労を明かした。また、それらの中には“脱出マジック”など危険な可能性もあるマジックもあったが、一番大変だったのは「氷水に入るシーン」と明かし「本物の氷に入っていて、ものすごく冷たくて印象に残っています」と語った。

また、「ひげをつけているのが新鮮だと思います」とコメントした古川。そんな古川について、クァク監督は「難しい撮影も多かったと思いますが、明るくやり遂げてくれました。この映画のヒーローです」と絶賛、藤井については「新人ですが、演技に集中しており、感情がぶれることもなくプロだと思いました」とその演技力に魅了されていた様子。さらに「今後ますます二人が成功していく中で、大きな道が開ければいいなと信じています」と二人の活躍にエールを送った。

最後に古川は「役者を始めてもうすぐ8年ですが、間違いなく一番過酷で大変な撮影でしたが、楽しい思い出もたくさんあって、2年経っても思い出します。その作品を観て、どういう反応をするのか楽しみにしています」とメッセージを送り、藤井は観客に披露できることへの嬉しさのあまりに思わず涙をこぼし「北海道という素晴らしい地で撮影して、そこで古川さんと監督とお仕事をできたことが本当に勉強になりましたし、頑張ろうという気持ちになりました。たくさんの方に見てほしいです」と本作をアピール、またクァク監督は「スクリーンの中で、良いところへ案内してくれて、良い感情をもたらしてくれると思います。気楽な気持ちで観てください」と語った。

本作は、流氷の北海道・知床と東京を舞台に、同じ容姿の2組の男女が織りなす神秘的で幻想的な「愛」の物語。主演を務めるのは、日本をはじめ、中国などのアジア全域で人気の古川雄輝、ヒロインには1万人のオーディションから選ばれたシンデレラ・ガール・藤井武美。それぞれが1人2役という難しい役どころを演じた2人を、竹中直人、袴田吉彦、中田喜子らが支える。監督・脚本は、『猟奇的な彼女』、『ラブストーリー』、『僕の彼女はサイボーグ』などのヒット作で知られるクァク・ジェヨン。

【取材・写真・文/編集部】

古川雄輝

藤井武美

クァク・ジェヨン監督

古川雄輝

藤井武美

藤井武美、古川雄輝、クァク・ジェヨン監督


映画『風の色』は2018年1月26日(金)よりTOHOシネマズ日本橋ほか全国で公開!
監督・脚本:クァク・ジェヨン
出演:古川雄輝、藤井武美、石井智也、袴田吉彦、小市慢太郎、中田喜子、竹中直人
配給:エレファントハウス/アジアピクチャーズエンタテインメント/カルチャヴィル
©「風の色」製作委員会