第32東京国際映画祭「特別招待作品」部門上映作品『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』のワールドプレミア・イベントが11月3日(日)にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、舞台挨拶に役所広司、テレンス・チャン プロデューサー、ユー・フェイ監督、チャン・ジンチュー、リン・ボーホンが登壇した。

日本公開前の最新作をプレミア上映する、大作や話題作が揃う「特別招待作品」部門。『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』は、世界を代表するプロデューサー“テレンス・チャン”×日本を代表する俳優“役所広司”。世界最高峰・エベレストを舞台に、史上空前のスケール感で描く、日中合作のスペクタクル・エンタテインメント超大作。

冒頭でチャン・ジンチューは「この撮影は非常に過酷なものでした。ですから、長い撮影期間を終えて今ここにたっているのが非常に幸せです」とコメントした。続けてリン・ボーホンは「この東京国際映画祭に初めて来ました。よろしくお願いします」と日本語で挨拶した。

この作品のオファー受けたときの気持ちを聞かれると、役所広司はずいぶん前からアジアの映画祭などに参加するたび、アジア各国で力を合わせて映画を作ったらぜひそれに参加したいと思っていたと明かし、「今回フェイ監督にそのチャンスをいただきまして本当に感謝しております」と感謝を述べた。

さらに、ユー・フェイ監督について「テンレス・チャンさんが見込んだ監督です。初めての監督ですけれど、将来大監督になる予感がします」とコメントした後、「不思議なキャラクターの持ち主なんですけど、最近女性にかなりモテるそうです。そこの所で、人生つまずかなければ、おそらく中国を代表する素晴らしい監督になると確信しています」と冗談を交えながら監督を絶賛した。

また、ジンチューは「この台本をわたされて読んだとき、とてもよくできた脚本で非常に感心しました。中国映画でエベレストを舞台にした作品は今まであまりないと思うんです。私はかなり過酷な撮影になるという覚悟で撮影にのぞみました」とコメント。実際撮影に入ってからは、1日17時間の撮影が続いたり、役所と2人で27時間ワイヤーにつるされていた日もあったといい、とても過酷な撮影だったと振り返った。そして、「こんなこと役所さんに強いられるのは、フェイ監督ぐらいです。日本人には叩かれてしまうようなことだと思います(笑)」と笑いながら語った。

映画でこだわった場所を聞かれると、フェイ監督はこの映画の中で伝えたいのは、愛する人のためにどこまでやるかとことだと明かし、「この映画で私が好きなシーンは沢山あります。皆さんにもぜひ映画を楽しんでいただきたいと思います」と笑顔で語った。

最後に役所は「言語を超えて、映画作りという言語を頼りにいろいろな国のキャストで作りました。きっと楽しんでいただけると思います。美しい雪の山の景色と美しい人間たちの心模様を楽しんでください」と挨拶し締めくくった。

【写真・文/北村優雅】

映画『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』は2019年11月15日(金)より全国で公開!
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「第32回東京国際映画祭」は2019年10月28日(月)~11月5日(火)に六本木ヒルズ、EXシアター六本木、東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場ほかで開催!
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