「新宿東口映画祭」の提携企画として、第1回カツベン映画祭が6月4日(金)に東京・新宿武蔵野館で開催されることが決定した。

映画がまだ“活動写真”と呼ばれ、音がつかなかった時代、個性豊かな活動弁士の独特の語りと、生演奏付きで上映が行われていた。周防正行監督『カツベン!』(2019)でも描かれていたとおり、活動弁士は時代の花形として大変な人気を博し、全盛期には7,000人以上の活動弁士が活躍していたと言われている。そして、新宿武蔵野館にはかつて、徳川夢声や山野一郎といった超一流の活動弁士が在籍し、日本一の活動写真館(映画館)として「活動写真」の魅力を発信していた。

今回、ほぼ日本独特に花開いた弁士文化を継承する活動弁士の中でも人気、実力ともトップの活動弁士が一堂に会して、それぞれの得意演目を生演奏ともに楽しめる、“朝から晩までカツベン三昧”の映画祭が開催される。

活弁界の第一人者澤登翠による映画史上の名作『瀧の白糸』(最長版・国立映画アーカイブ所蔵)、花形演芸大賞金賞に輝く坂本頼光によるアラカンの痛快時代劇『からくり蝶』関西を中心に活躍中の大森くみこによる悲恋物語の傑作『椿姫』、独特の声とピアノを弾き語るバニラワールドを展開する山崎バニラによるバスター・キートンの爆笑コメディ『キートンの蒸気船』、澤登の一番弟子で、世界を股に掛け活躍中の片岡一郎による名匠F・W・ムルナウの名作『都会の女』とバラエティに富んだ魅力的なプログラムが用意される。

オープニングプログラムとして、若手弁士3名による短編4本立て上映も予定しており、映像×語り×音楽が三位一体となった活動大写真の魅力、個性豊かな人気弁士の競演、朝から晩までカツベン三昧の一日を楽しめる。

第1回カツベン映画祭

日時:2021年6月4日(金)9時45分開演~
会場:新宿武蔵野館(東京都新宿区新宿3-27-10 武蔵野ビル3F)
入場料:全席指定 1プログラム 2,000円
販売方法:5月21日(金)正午より新宿武蔵野館及び新宿武蔵野館チケットサイトにて販売
※先行販売30席限定 通し券6,000円は マツダ映画社にて取り扱いあり
主催:株式会社マツダ映画社・カツベン映画祭実行委員会
協賛:武蔵野興業株式会社
協力:国立映画アーカイブ