『カリフォルニエ』
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第34回東京国際映画祭コンペティション部門『カリフォルニエ』。

「コンペティション」部門は、2021年1月以降に完成した長編映画を対象に、113の国と地域から応募された1,533作品の中から、厳正な審査を経た15本の作品が期間中に上映される。

イタリアの小さな町に住むモロッコ人の少女ジャミラの9歳から14歳までの5年間をドキュメンタリータッチで描く作品。ドキュメンタリー監督アレッサンドロ・カッシゴリ、ケイシー・カウフマンの初の劇映画。

大人になると5年は短く感じるが、小学3年生から中学2年生にあたる5年間を自身に当てはめると長く、成長していた時期だと感じる。ジャミラは9歳でボクシングを始め夢に向かうがやがて同級生とうまく付き合えず学校から離れていってしまう。はじめは負けず嫌いの気性の荒い子という印象から、上映時間の81分でジャミラの魅力と成長が伝わってくる。日本での14歳と環境の違いは感じるが、真っ直ぐと目標に進む姿は大人さながら。ドキュメンタリー映画のようだが、彼女の5年間が丁寧に凝集されており、真面目さや心情が伝わってくる。

【文/片岡由布子】

第34回東京国際映画祭は2021年10月30日(土)~11月8日(月)に日比谷・有楽町・銀座地区で開催!
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