『余命10年』の公開記念舞台挨拶が3月5日(土)に丸の内ピカデリーで行われ、小松菜奈、坂口健太郎、山田裕貴、奈緒、藤井道人監督が登壇した。

2017年の発売以来、切なすぎる小説としてSNS等で反響が広がり続け、現在50万部を突破している「余命10年」(小坂流加著/文芸社文庫NEO刊)を、『新聞記者』、『ヤクザと家族 The Family』の藤井道人監督がメガホンをとり、映画化した本作。脚本は等身大の若者のラブストーリーを描き、多くの大ヒット感動作を世に放ってきた岡田惠和、渡邉真子が担当。数万人に一人という不治の病で、余命が10年であることを知った20歳の茉莉。彼女は生きることに執着しないよう、恋だけは決してしないと心に決めていた。しかし地元の同窓会で和人と出会い、茉莉の10年は大きく動いていく…。

約1年という期間に、四季の移り変わりとともに撮影された本作が公開を迎えたことに「たくさんの人の心にしっかりと届いてくれているんだなと、嬉しさと心が満ちている」と喜びを表現した小松。劇中では坂口演じる和人との出会いが描かれるが、さまざまな出来事が待ち受ける物語にも「(坂口が)投げかけてくれ鵜r笑顔が本当に救いだったのは間違いない」と助けられたことを明かした小松。

そんな撮影の日々を過ごした小松と坂口は、別日に鑑賞したという本作の試写の後には電話で感想を語り合ったこともあったようで、先に見た坂口は「彼女が見終わってから(話そう)と思って、今か今かと待ち受けていたんです(笑)」と本作への熱いを感じられるエピソードも。

昨日公開された後にはキャストにも感想が届いているようで、「茉莉としていろいろなことがあったけど、報われたなという思い」と笑顔を見せた。一方で、山田は「特に茉莉と和人を背負った2人へのコメントが素直に聞けることのほうが嬉しかった」と、小松と坂口の演技に対する感想に喜びを感じている様子だった。

また、フォトセッション後にはサプライズで、原作者である小坂流加さんの家族からの手紙が読まれ、聞きながら涙をこぼしていた小松は「かけがえのない時間を過ごさせていただきました。これからも、末永くこの作品を愛してもらえるように、周りの人に感想を広めてもらえたら」と言葉を振り絞った。

【写真・文/編集部】

『余命10年』は公開中!
監督:藤井道人
出演:小松菜奈、坂口健太郎、山田裕貴、奈緒、井口理/黒木華、田中哲司、原日出子、リリー・フランキー/松重豊
配給:ワーナー・ブラザース映画
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