『ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-』の配信記念ワールドプレミアが12月11日(月)に都内で行われ、中島セナ、奥平大兼、エマニエル由人、津田健次郎、森田剛、萩原健太郎監督が登壇した。

実写で描く“私たちが住む現実世界”と、アニメで描く“ドラゴンが棲む異世界”の2つの世界が描かれる本作。現実世界〈横須賀〉でどこか周囲の同級生たちに馴染めなさを感じながら生きる主人公・女子高生のナギ(中島セナ)は、ある日もう一人の主人公で、異世界〈ウーパナンタ〉からやってきたという、落ちこぼれのドラゴン乗りの少年・タイム(奥平大兼)と出逢う。タイムはドラゴン乗りとして最も重要な“ドラゴンたちの声”を聴くことができない。現実世界〈横須賀〉と異世界〈ウーパナンタ〉という別々の地で、周りと少し違う自分に生きづらさを感じて生きていた、似た者同士の2人が出逢う時、2つの世界を巡る壮大な物語が始まる―。

実写とアニメという2つの世界を描く本作。アニメで描かれる世界で、半人前のドラゴン乗り・タイムを演じる奥平は「タイムは人を疑うことをしない。人を平等に見ていて分け隔てなく同じ対応をする。異世界ということでなかなか共通点がなくて、お芝居をしていって自分の感覚にしていった」と語った。現実世界と異世界で異なる立ち位置のキャラクターを演じた森田は「異世界のリーダーで、リーダーには理由があってほかの人にはない魅力があると思う。それが現実世界では通用しない男で、その男がコンビニにいる違和感を楽しみたいと思った。その違和感を消すリアリティなお芝居を目指してやっていました」と振り返った。

本作でのこだわりについて「僕らだからこそできることを模索しました」という萩原監督は「西洋のドラゴンだけではなく東洋の竜を合わせた。衣装もアジアの少数人数のものをモチーフにしたり」といい、さらに「言語をゼロから作ろうと思って、人口言語学者の中の先生にゼロから言語を文法から作っていただいた」と明かした。

その“ウーパナンタ語”のセリフについて「今でも分からないことがあるくらい難しくて。タイムは15年間ウーパナンタで生きてきたので、それなりにすらすらと言えなきゃだめだねと話をしていて。ただしゃべるだけではなくて感情に乗せたり、タイムとしても伝えたいことをウーパナンタ語で伝えるので、今までにない挑戦でした。なかなかこんなことはないので楽しめたと思います」と振り返った。

さらに「本当はウーパナンタ語で書かれていないけど、監督と話して『ウーパナンタ語でしゃべりたいです』とやったりしました」と撮影現場でもウーパナンタ語が生まれていったという。森田は「ウーパナンタ語を紙に書いたメモを普段ポケットに入れてるんです。気になるから見て覚えるということをやっていました」と振り返った。

また、本作がディズニープラスで配信されることにちなんで、ディズニーやピクサー、マーベル、スター・ウォーズの世界で“別の作品の世界を体験できるとしたら”と聞かれた森田は「プーさんとかいいですね。プーさんは共演してみたい。みんなプーさんだと思いますけどね」と答え、笑いに包まれた。奥平は「個人的に好きな作品で、ピクサーの『トイ・ストーリー』です。おもちゃの世界に行ったら楽しそう。Mr.ポテトヘッドとか」と語った。中島は「『スター・ウォーズ』が好きなので『スター・ウォーズ』の世界に行ってみたい。ダース・ベイダーが好きです」という。津田は「カイロ・レン(の日本語版声優)をやらせていただいているので『スター・ウォーズ』」、エマニエルは「『アラジン』です。友達とか大切な人とカーペットに乗って」と語った。

【写真・文/編集部】

『ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-』はディズニープラス「スター」で2023年12月20日(水)より独占配信
監督:萩原健太郎
アニメーション監督:大塚隆史
出演:中島セナ、奥平大兼、エマニエル由人、津田健次郎、武内駿輔/新田真剣佑(友情出演)、森田剛
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