トニー・レオン&ワン・イーボー競演のスパイ・ノワール映画『無名』のメイキング映像と場面写真が解禁された。

本作は、第二次世界大戦下の上海を舞台に、中国共産党、国民党、日本軍の間で繰り広げられる名もなきスパイたちによる一進一退の攻防戦を描いたスパイ・ノワール。主演はトニー・レオン。そして、もう一人の主役として出演するのはワン・イーボー。スタント無しで取り組んだ迫真のアクションで対決シーンを演じた2人の圧倒的な緊張感と比類なき美しさに目を奪われる。監督は、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・上海』(2016)を手掛けたチェン・アル。本作では、脚本と編集も担当し、長編4作目にして手がけたこの脚本にトニー・レオンも惚れ込み出演を決めた。昨年11月に行われた中国映画界最高の賞とされる第36回中国映画金鶏賞にて作品賞、主演俳優賞をはじめとした8部門にノミネート。映画初出演のワン・イーボーは助演男優賞にノミネートされ、トニー・レオンが主演俳優賞、チェン・アル監督が監督賞と編集賞を受賞した。

今回解禁されたメイキング映像は、トニー・レオンとワン・イーボーのアクションシーン。ワイヤーアクションに取り掛かるワン・イーボーの姿と、トニー・レオンとワン・イーボーの激しい格闘シーンのメイキングが映し出されている。撮影期間は9日間。「最後に息苦しくなるような格闘を描きたいと思っていました。スタントマンは使っていません。できるだけリアルな戦いになるように余計な動きを排除し、シンプルな格闘になるように描きました」と、非常にレベルの高い演技を要求したとチェン監督は語る。

アクションに挑んだワン・イーボーは、当初トニー・レオンに対して手を出すのが非常に心理的負担で、アクション指導からのアドバイスを受けてやっと拳を伸ばすことができたと明かしている。「撮影が進むにつれて、役者同士が深く知り合うようになっていきました。格闘中には実際に体が接触することがあり、アクシデントが起きた後は、お互い気遣い合い、よりお互いの間に信頼感が産まれるようになり、撮影は順調に進みました」とチェン・アル監督が述べるように、トニー・レオンとワン・イーボーが互いを気遣いながら会話とシュミレーションを重ね、迫真のアクションシーンを作り上げる様子が読み取れる映像となっている。

メイキング映像

併せて解禁された場面写真は6点。返り血を浴びたイエ(ワン・イーボー)と悲しげな顔でガラス越しに何かを見つめるフー(トニー・レオン)の他、日本軍スパイのトップ渡部(森博之)、フー(トニー・レオン)の上司にあたるタン(ダー・ポン)。フーの部下であり、イエの友人のワン(エリック・ワン)、共産党員の諜報員をしていたが、中国国民党に転覆しようとするジャン(ホアン・レイ)など、他登場人物を捉えたカットが追加となった。

『無名』は2024年5月3日(金・祝)よりヒューマントラストシネマ有楽町、シネマート新宿ほか全国で順次公開
監督:チェン・アル
出演:トニー・レオン、ワン・イーボー、ホアン・レイ、森博之、チャン・ジンイー、ジョウ・シュン
配給:アンプラグド
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