『Daughters』の初日舞台挨拶が9月18日(金)にオンラインで中継され、三吉彩花、阿部純子、津田肇監督、特別ゲストとしてchelmicoが登壇した。

主人公・小春を演じた三吉は「この映画は私の中でもすごく心に残っている作品で、やっとこの日を迎えられて皆さんにお届けすることが出来るというのは、すごく温かい気持ちになります」と挨拶、もう1人の主人公・彩乃を演じた阿部も「難しい状況ではありますが、こうして皆さんが集まって下さったというのを見ると、すごく嬉しくて感無量です」と少し目を潤ませながら喜びを伝えた。

本作の2度目の鑑賞時に楽しむポイントや撮影の裏話について、三吉は小春目線で進行する本作で「彩乃の細かい表情とかリアクションがとても繊細に演じられていて、私は彩乃のお芝居が大好きなので、次観るときは彩乃に注目していただけたら一味違う楽しみ方が出来るんじゃないかなと思います」と語り、その彩乃を演じた阿部は照れながらも「裏話としてひとつあげるとしたら、印象的なプールのシーンです。あのシーンはすごく寒い日に撮影していて、2人で凍えながら撮っていました」と明かすと、津田監督は「ワチャワチャしたホームパーティのシーンは目黒のホームスタジオで撮影して、そのあと2人が駆け込む一瞬のエレベーターは有明のマンションで撮影して、そのあとのプールに飛び込むまでを柏の商業施設で撮って、最後に飛び込んでからは静岡のダイビング練習場という。あの5分間のあいだに県を何回もまたぐという非常にお金をかけたシーンになっているので、本当はそんなこと知らずに見ていただきたいんですけど、せっかくの機会なので(笑)」と明かした。

その後、津田監督が手掛けた本作の主題歌「GREEN」特別ミュージックビデオが上映されると、chelmicoのRachel(レイチェル)とMamiko(マミコ)が登場。映画のように女性2人の日常会話が歌詞になっているこの曲について津田監督は「噂に聞いたんですけど、『Daughters』の内容に沿うんじゃなくて、もともとご友人だったお2人がお互いのことを思って書いたら、それがそのまま映画にマッチするんじゃないかという話を、何かの記事で読んで超胸アツだな、と思いました(笑)」と話すと、Rachelは「映画に寄せるのもアリかなと思いましたけど、2人の関係性がすごいマッチしていたので、これは私たちのパーソナルなことを書いた方が合うかなと思ってそうしたんです」と裏話を披露した。

イベントでは映画を見た観客からの感想が読み上げられ、「小春と彩乃が本当に中目黒で暮らしているみたいにナチュラルでよかった」という感想に、三吉は「阿部さんと共演するのは初めてで、気が知れてる親友同士の役だったのでクランクインする前に、2人で撮影が行われるマンションに行ってご飯を食べたり、ソファでだらだらしたりしてました(笑)」、阿部も「3、4時間くらい2人で映画のことや、それ以外のことも話したりして、三吉ちゃんがいつも私にアドバイスをくれてました(笑)」と撮影前から小春と彩乃のような関係性を育んで自然な空気感が作れるようにしていったことを明かした。

「ファッションがとても可愛くて映画のインスタも楽しみでした」という感想には、インスタグラムに写真をアップする際に意識していることを聞かれると、三吉は「私は色味を少し落として上げるようにしています。今日の衣装みたいに柄がパキっとしてて印象的なんですけど、こういうのも色彩を少し落としてアップしがちです。とくに理由はありません(笑)」と自身のインスタ術を披露。阿部は「私は自分の好きな本や料理とか、好きなことを好きなときにアップしているので、素敵な方法があったら教えていただきたいくらいです(笑)」と照れ顔で語ると、Rachelは「最近何を載せたらいいかわからなくて・・・告知です!」とコメントすると、Mamikoは「インスタストーリーで今聞いてる音楽とか載せたら良いかなと思ってます・・・あとは告知です!」とコメントを被せて笑いを誘った。

最後に阿部は「最初お話をいただいたときに、自分が出来るのかなと思った部分が多くて、妊娠・出産というデリケートな部分を扱っているので不安なところもあったんですが、津田監督が現場ですごく受け入れてくれて、何より三吉彩花ちゃんがずっと優しく接してくれました。この作品は自分の子どものように思っています」と語り、三吉も「すごくかけがえのない作品です。新しい青春を過ごしたような、こんな気持ちになった作品は初めてでした。この作品が皆様に愛されていろいろな方へ届いたら嬉しいなと思っています」と本作をアピールした。

舞台は東京・中目黒。ルームシェアを送る2人の女性を主人公に、妊娠そしてシングルマザーとして出産するという人生の決断を通して、友情、仕事、家族、過去への固執と現実など、現代の女性の揺れ動く心情にフォーカスしたヒューマンドラマ。脚本・監督を務めるのは、本作が初の長編作品となるファッションイベント演出家・映像作家の津田肇。そして、『犬鳴村』のヒットが記憶に新しい三吉彩花、『燃えよ剣』、『461個のおべんとう』の公開を控える阿部純子の2人がW主演し、仕事も遊びも充実した毎日を送る27歳の親友同士を瑞々しく演じる。

映画『Daughters』は全国で公開中!
脚本・監督:津田肇
出演:三吉彩花、阿部純子、黒谷友香、大方斐紗子、鶴見辰吾、大塚寧々
配給:イオンエンターテイメント・Atemo
©「Daughters」製作委員会